立つ秋に波高き海灼きつけり
ー慚愧ー
世界で一番の悲しみは
大好きな花の枯れるとき
上手く吹けてた口笛が
ちっとも吹けなくなったとき
もっと大きな悲しみは
信じた人に信じてもらえず
落とす言葉のひとつひとつが
言い訳の礫になったとき
それより深い悲しみは
愛して止まぬ君の瞳に
涙の湖が青を湛えて
ゆらゆらと波打ったとき
わたしはどうすればいいのだろう
溜息を掬い上げ
祈るように天に翳して
明日は涙の湖の乾くことを
只管 祈る ただ 祈る…
「巷に雨の降るごとく
我が心にも涙降る…」
あゝ君を泣かせることなく
幸せだった一瞬だけを
どうにか 遺して行けぬものかと
溢れ返った やるせない
自分の愚かしさだけを
つま先で蹴飛ばしては
泳ぐにはもはや遅い海を
ただ 見つめているばかり…
生命の源の 我が根源のDNAの
間違いの螺旋を探し続けているばかり…
ーうたー
ヤドカリの身はひとまわり大きくて
住み馴れし貝入りぬ淋しさ
観音崎まで歩きたかったけど、昨年より更に体力が無くなった自分に気がつきました。
でも素敵な海でした。ありがとう…凄い海…
鳴兎 拝m(_ _)m