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高輪自然美容研究室

心と身体と魂の健やかさ、慈愛を元に様々活動をしています。

みなさま、こんにちは
今回の月刊コラムお題「お茶」
う~~ん、これまた深いですねぇ。。。

私はとにかくお茶する事が好きで、緑茶に限らず中国茶や紅茶もしょっちゅう頂きます。お茶の味も好きですが、お茶を頂く場や空間も好きです。
朝起きてお茶、仕事しながらお茶、リフレッシュにお茶、癒しにお茶、とにかくお茶、です。
そのお茶に関しては以前よりあちこちのSNSでちょこちょこ書いて、自分の中での言語化はほぼ完結していますので、過去のものから少し抜粋してみます。

2010.11.6.ツイッターへの投稿

「お茶を喫する。
思考を停止し、五感を開放して、私の中でお茶を目一杯自由に遊ばせる。
丁寧にコックリと飲み込むと様々な感覚が身体を駆け巡る。
土の匂、日の暖さ、空気の色、風の声、水の優しさ、そして人の愛。
お茶が持つ沢山の記憶の断片がイメージになり脳裏に煌めく。有り難う。」


これを投稿したのは震災前。
ツイッターの130文字制限の中で言葉を纏めるのも楽しいものですね。
漢字で様々な意味を伝えられる日本語ならでは。

私は「日本の茶道って何だろう?千利休や戦国武将が短い人生を割いてまで極めたいと思った真髄は一体何なのか?それはお茶でなければならなかったのか」
と学生時代から考えていたのですが、その着地点がぼんやりとではありますが見えたときでもありました。
(興味がある方は、次回 6/7(土)のナチュラルビューティーサロン でお声掛けください。お茶を頂きながらお話ししましょう♪ http://ameblo.jp/tnb-lab/theme-10065603782.html )

ここに至った時に、「あぁ、茶道の本質は仏教哲学なんだなぁ。」と今更ながら帰着したのでした。(禅がベースなんですから当たり前ですよねー > <)

だって、お茶ですよ、お茶。
たぶん調理と呼ぶ手間をかける飲食物の中で一番シンプル。

そこに様式を見付け、用具に拘り、外界の季節感や自然感を取り入れ、超マクロの宇宙観まで持ち込んで、必要最小限のミニマリズムへ帰着する道を創る。
いやー、どこまで世界観広げて遠くへ行かせてから戻ってくるんでしょ~。
これぞ、「ミニマムは美」「最初から無」なのではなく、「無から発し、己の内欲求を知・体感し尽くした後、自ら手放して無」「手放す事による強さに裏付けられた持たざる美」の真理を誰しもが学べる道にまで、しかも完全なる美へ高めた究極の芸術。(般若心教そのもの)

恐るべし日本文化☆


そんな茶道は、物質資本主義が行き詰まっている現代人へ『手放す』という最重要課題を、美的に教示してくれる素晴らしい学びの道として再認識されているようです、素晴らしい♪

そんなお茶ですが、世界には発酵度・種類により紅茶・青茶・黄茶・白茶・緑茶・黒茶、があります。
なぜ日本では不発酵の緑茶文化が花開いたのでしょうか。
上記、紅茶・青茶・黄茶・白茶・緑茶・黒茶、の違いはまさに赤、青、黄色と言った色の違いの様で、分別は難しくありません。水色でも分かったりします。

半発酵茶である青茶の中で、発酵の度合いや方法、産地を感じ取るには、その名の通り青色の種類(ネイビー、コバルト、プルシアン、藍、瑠璃色、群青など→参考:青色の色々 http://www.color-sample.com/blue/names/ )を見分ける様な感覚です。
これもまぁ、なんとなくは分かります。

しかし、不発酵の緑茶の味わいの違いを感じ取るのは、同じ色の『質感』を感じ取る様なものだと思います。とても繊細な感受性が必要とされますね。

そして一番シンプルであるが故に、人の氣が大いに影響してしまいます。

「美味しく淹れたい」
「手順間違えてないかな」
「美味しく無いと言われたらどうしよう」
「高いお茶なんだから味に期待」
「どう、今日の設え、自信あるんだけど」
「今日のお客様のお召し物は、、」

などなど。。。
こういった様々な雑念を手放し、どんなお茶や道具であろうと、誰に淹れるのであろうと、「今この瞬間と場」は二度と無いのだと感謝し、その茶葉が自由に尊い生命を昇華できるような、そして喫する方がそれを十分に感じる事が出来る環境を整えさせて頂く、という立場をわきまえる、という事でしょうか。

お茶、そして、その場の完全性を信じて(美味しく淹れたい=何かを得たい、というエゴや欲を)いかに手放すか。
もちろん、手放したり委ねる為には、自分の中に絶対なる『何か』が必要です。
それを構築(見つける)までは人によっては楽しい、または苦しい道のりかも知れません。迷いも生じるでしょう。
その為に師が居、共に学ぶ仲間がいるのだと思います。

これはお茶だけに留まらず、どんな場にでも共通する真理ですね。

たかがお茶、されどお茶。

折角日本に生まれたのですから、お茶を通じて日本の精神性を学ぶのも良いかと思います。

茶道を習いに行くのも良いですが、まずは目の前にある一杯のお茶を丁寧に淹れる所から始めてみるのはいかがでしょうか。
では、みなさま今日も美味しいお茶を♪
takanawa ゆる


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