takanawa藤池の成分考察、今回はお馴染みのビタミンCです。
ビタミンには水溶性と脂溶性があり、Cは水溶性。
水溶性には、B群やC、脂溶性には、A,D,E,K、などがあります。
水溶性は文字通り水に溶けやすく、加熱に弱いとされていますので、摂取する時は調理方法に気をつけましょう。(水で洗いすぎない様に。また、炒めたり煮るよりも、蒸したり生がオススメです。)
脂溶性のものは水に溶けにくく、油(脂)に溶けやすい、そして加熱に強いとされる為、水に浸しておいても溶け出す事が少なく、油との調理&摂取に向いています。
しかし、水溶性の様に尿で排出されないので、摂り過ぎには気をつけなければいけません。
このビタミンC、人は体内合成出来ない為、食事から摂取するしかないのです。(ちなみに、一部のサルや人、モルモットやコウモリ以外の殆どの生物はビタミンCを体内で合成出来ます。すご~い。)
ビタミンCが豊富とされる食物は、柑橘系(オレンジ・グレープフルーツ・みかん・レモン・ライム)、キウイフルーツ、トマト、リンゴ、柿、アセロラなどが有名です。
他にも、ブルーベリー、ブラックベリー、ジャガイモ、サツマイモ、イチゴ、グァバ、パパイヤ、ブロッコリー、カリフラワー、ゴーヤ、マスクメロン、カブの葉、ローズヒップ、などなど。
柿やトマト等、酸っぱく無いのに含有量が多いのね~、と不思議に思ったそこの貴方! ビタミンCは確かに酸っぱいのですが、青果に含有しているくらいの量では殆どそれを感じません。あの柑橘系などの酸っぱさはクエン酸なのです。酸っぱいと沢山ビタミンCが入っている様な気分になりますね。でもほとんど関係ありません。(ちなみに色も水に溶かすと透明です。黄色はイメージ作りですね。)
巷のビタミン製品に騙されない様に♪
さて、そんなビタミンCは、美白成分としても、風邪や傷の治癒などにも効果があるとされ、水溶性の為、摂りすぎても尿として排出されるので、比較的安心な成分、万能薬的なイメージです。
皆さんの中にもサプリメントを摂っている方も多いのではないでしょうか?
ビタミンCの効能をあげてみましょう。
・美白(メラニン色素の生成を抑制)
・コラーゲン生成補助(健康な肌を作る)
・活性酸素除去
・ビタミンEの再生
・副腎皮質ホルモンの合成
・免疫力向上(ガンの補完・代替療法でも使用されます。)
・各種体内組成成分の生成補助
などなど。
もうこれだけで十分生きていける様な気さえしてしまう頼もしさですね~。
では、そのビタミンC、合成と天然、原材料の違いなども問題ですが、そもそもお肌に付けて効果があるのでしょうか?
色々な意見がある様ですが、まず基礎化粧品の大前提として、浸透するのは角質層まで、その下に浸透しては薬事法違反になる事を忘れてはいけません。

なぜ角質層までしか浸透が許されていないの?
なぜならば、その下に浸透するという事は、角質層という守りを搔い潜るという(生体にとっての)危険性が伴うからです。
お肌は我々の身体をコーティングしてくれている、いわばバリア。想像もできないほどの有害物質から生体機能を守り、情報を処理し、生体バランスを保つ為に物凄い役目を持つ、超重要な組織なのです。
その皮膚から、そんな簡単に色々な成分(細菌やウィルス含む)が入ってしまっては危険極まりありません。
ですので通常外からの侵入は非常に難しく、皮膚は何重にもガードされています。
ゆえに、通常のビタミンCでは殆ど肌に浸透しないとする考えが主流だと思います。
最近は肌に浸透するとされるビタミンC誘導体(リン酸型アスコルビン酸)の組成にして配合されているものもありますが、どういう浸透の仕方をするのかを調べてからの方が安心ですね。
肌の奥にまで届くというのは、効き目が高く感じます。しかしその分肌のバリアを壊す成分(石油系界面活性剤など)も配合されているとしたらどうでしょうか?
また、皮膚科等に行けばビタミンC誘導体が医薬品レベルに高濃度配合された化粧品などもあるようですが、慎重にご使用ください。
ビタミンCを高濃度に塗布した場合、状況によってはピーリング状態になりますので逆にお肌が荒れる事もあります。
ビタミンCは水溶性ですから一度に摂るよりはこまめに摂取する事が大切です。なるべく食事で摂取し、皮膚から浸透させる場合には濃度に囚われず、一緒に配合されている成分に注意して使用しましょう。
では、今回はここまで。
皆様、今月もお健やかにお過ごしください。
takanawa 藤池