MKZ_FACTORY です。

 

 

H21 アウディA5 Sトロニック エラーコード P1740 クラッチ温度モニター上限リミット エラー修理入庫です。

 

 

 

メーター内に、常時ではありませんがギアボックスエラーが表示されたとのこと。

 

特別走行に支障はないエラーです。

 

海外の資料では、メーカーから指示が出ている事例です。

 

診断機では、

 

P1740 クラッチ温度モニター上限リミット

 

というエラーが入力されていました。

 

 

この症状は、Sトロニック基板リペアキットで修理可能です。

 

せっかくですので、今後の発進時ジャダー対策で”ソレノイドバルブ付きリペアキット”使用します。

 

交換後、

 

・プログラムアップデート

・基本調整&アダプテーション走行

 

やっていきます。

 

 

今回の車両 、プログラムバージョン 0007 でした。

 

0009

0011

0013

0015

 

とアップデートされていましたので、最新バージョンでアップデートします。

 

その後、DSGの基盤断線に関する検証記事を見つけました。

 

一定の温度を超えることで起こる、熱による材質変化が原因のクラック発生ということが書かれていました。

 

 

DSDオイルの劣化が直接の原因ではないですが、オイルの温度によって基板が侵されるということです。

 

S4やRS5などの、大きい排気量の車両やハイパワー車は、DSGオイルの温度も高くなりやすいです。

 

高回転走行を多用した場合、油温が想定より高温になるため最悪の場合プリント基板が解けていた事例があるそうです。

 

そうなりますと、レンジセンサーやTCUまで、影響起きていますので、Sトロニック交換になるケースがあります。

 

 

というわけで、基盤の中身を確認すべく、手を加え見てみたいと思います。

 

 

 

クラッチ温度センサーは、Sトロニック基板内部にあります。

 

 

 

 

配線(基盤)を解体して確認していきます。

 

 

 

 

温度センサーと接続する線(ハンダ付け)がボロボロになっていました。ハンダ部分の接触不良も考えられます。

 

エラーの原因はおそらくここが原因かと思います。

 

湿式7速だけではなく、乾式7速DSGや湿式6速DSGでも、基板は同じ材質を使用しているかと思われます。同様のトラブル(断線)が多発しています。

 

経年劣化も考えられますが、DSGオイルの温度変化が大きいことによるクラック発生(材質変化による、配線とプレートの接触部分の接触不良)かと思います。

 

 

以前にもブログで書きましたが、DSGのコントロールユニットには

温度別(50℃単位)での使用時間が記録されています。

 

一般的走行ではオイル100℃超えることは少ないですが、夏場での渋滞では100℃超える事がありえます。

 

高速走行は、逆に温度が下がる傾向にあります。

 

気を付けることといえば、高回転走行(Mモード)をできるだけしない、長時間のアイドリングしないことくらいでしょうか。

 

湿式7速のSトロニックのプログラムアップデートで、変速ポイントが変化します。今までの変速ポイントより低回転域で変速しています。

 

スムーズといえばスムーズですが、ひっぱりが抑えられてりますので、スポーティーさは抑えられてしまっている印象です。油温が高温にならないような対策かと思います。

 

湿式7速Sトロニックのトラブル予防策は、

 

・プログラムアップデート

・DSGオイル交換

 

しかありません。

 

定期的なメンテナンスを推奨します。