小杉健治
今までの人生で交差しなかった
知らなかった
たまたま病院で、数少ない
院内のコンビニで手に取っ
た小説
『父からの手紙』
小杉健治著 光文社文庫
2003年7月
NHK出版社刊
なんで出会わなかったのだろう
2003年という17年前の記載
が恨めしく思える
あの夏は、長年暮らした東京を
去り、外国へ移住する前の
残務処理で、長野の実家で
娘と数ヶ月を過ごしていた。
小学校へ上がったばかりの
娘はその夏、長野で思い切り
遊びまわり、田舎の生活を
楽しんでいた。
母親は53歳で自動車の
運転免許を取ったのだが、
そのバイタリティで、
幼い孫を連れて公園などに
連れ出してくれた。
父親は、ただ苦しんでいた
のかもしれない
遠くに行ってしまう私たち
のせいで、、、
何年かして思いがけず
私たちが日本に戻って新たな
生活を始めた時、
新居の近くのホームセン
ターへウサギを買いに行った
のだけど、その時、父親が
娘の手をしっかりと握って
いた光景が目に焼き付いている。
それから、娘の運動会を見に来て
とても感動してくれたこと
数少ない親孝行の1つ
次へ、、、