強い選手を育てるためには その5 『選手に必要な能力』 | 宮崎太輝のグローバルスタンダードゴルフ!

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NY出身のティーチングプロ/トレーナーであるタイキが、日本のレッスン業界を面白くするために始めたブログ。日本とアメリカ最先端のゴルフレッスン/トレーニングの違いを教えてあげちゃいます;)



こんにちは!

Beyond Pacificのたいきです。

前回は「戦いのステージレベル」ということについて書きました。

簡単にいうと

競技者には自分が戦うのにふさわしいステージがあり、そのステージで戦っていくための技術や経験を養い、

そのステージで常に勝てるようになったら次のレベルのステージに進むための準備が出来上がったと考ることができるって感じです。

で、

今回は僕の会社のボスの息子がどうやって1年で全米ジュニアランキングで1500番台からTOP20にランクインできるまでレベルアップできるようになったのかについての考察をかきます。

前回も書いたみたいに、

ブレントは1年でめちゃくちゃ上手くなったわけです。

去年と今年のブレントのスイング動画を作ってみたのでそれぞれ見てみましょう。

去年のスイング
↓↓↓


今年のスイング
↓↓↓


ハイスピードとノーマルスピードの違いがあるので力感とかを比べることができなくて残念ですが、

1年でスイングの無駄が省かれたのが確認できます。

前にも書きましたが、ブレントは特にコーチをつけていません。

じゃあどうやってスイングがここまで変わったの?と思う人がいるかもしれませんが、それは本人が勝手にここまで変えたのでしょう。

まあ彼自身センスがいいのと、こっちのゴルフ番組を毎日みてたらどんなスイングがいいかってゴルフ好きな子供だったらわかるんだろうね。

じゃあスコアはどうやって!?

スコアだすとか、実践的だったり技術的なことは、教わらないとわからないじゃないか!!

と思う人がいると思います。

でも

教わることがゴルフの上達の全てじゃないと僕は思うわけです。

*上の画像の鳥じゃないよ笑*

まず、ブレントは年間約155回というラウンドをこなしている。

その中に試合も含まれているんだけど

前回も書いた通りってか当たり前だけど、毎回勝てるわけではないわけです。

彼が戦うステージのレベルが上がれば上がるほど、格上の相手が出てくるわけですから。

上手いヤツとプレーするとき、あなただったらどうする?

うわ、こいつ上手いなぁ。。

ショットの精度もスイングも、全然こいつの方が上だぁ。。

全ての面でこいつの方が上だから、勝てないよ~。

って思うかい?

僕は自分がプロになれるレベルになるまで、そう思ってました笑

だけど常に戦いに身を置いてるブレントはそうじゃない。

ラウンド中、ブレントは自分よりも上のプレイヤーのことをもの凄く観察してる。

立ち振る舞い、スイング、リズム、戦略、ショット、弾道、ボールの質、クラブ、身体の使い方などなど

とにかく色々なものを見てるように僕とボスは感じました。

でも面白いことに、

日本ではアマチュアからプロまであまり試合で同伴競技者を観察してないように感じちゃったりもしました。

きっとその理由は

『勝負の場では相手のショットに影響されないよう、相手がショットを打つのを見ないようにする。』

ってタイガーあたりのプロが試合中にそうやってるって記事を本とか雑誌に書いてあったのを

皆無意識にやってるんじゃないかと思う。

その影響か、日本のゴルファーは勝負の場で相手のショットを見ない。。

今考えるとおかしいと思う。

別に優勝争いするようなレベルでない人も自分より上手い人のプレーみないんだもん。

見てないんじゃあ

なんでその人が上手いのかが一生わからないよね。

気がついたら負けてんだもん。

そんで、自分のゲームのダメだったところばっかりに考えがいっちゃう。

「あそこでボールが曲がったから、もっとスイング良くしなくちゃ。」

「ショットの精度が良くなかったから負けた」

「パターが入らなかったから負けた」とか。

毎回毎回試合が終わったら同じような問題点についてばっかり考える。

毎回同じこと考えるって、せっかくの試合からのフィードバックはないに等しい。

それだったら自分よりも上手いと思った人のプレーを観察しまくった方がいいと思う。



去年のブレントを例に出すけど、

去年の彼はとてもチャレンジングな攻め方をしていた印象を僕は持っている。

分かりやすいのでいうと、

パー5の2打目、刻めばよりバーディチャンスにつけやすいのに3ウッドで2オンを狙い

2オンできたら上位に入賞し、

2オンできない場合は大体絶対に寄らないエリアに打ち込み、なんとかパーをとるもしくはスコアを落とすって感じ。

まあ皆が共感できる例ってこんな感じだと思います。

そのときボスと僕はこういうチャレンジングな攻め方はいつやめるようになるのかねぇって話をしてました。

ブレントは僕とボスが日本語でしゃべってたから話の内容は分かってなかったと思うんだけど

僕が日本に帰ってしばらくしたら

ボス曰くブレントのプレーが急に安定し始めたんだって。

ボスが彼に話を聞くと

『自分はこういう時にこうやって攻めてたけど、あいつ(同伴競技者で自分より上手いヤツ)はこうやって攻めてた』

って言ったんだと。

それからどんどん上手くなっていったんだとさ。

あるときはブレントが試合から帰ってきた後、

彼が練習場でひたすらある弾道の球を練習してた。

で、ボスはブレントの試合にいつもくっついて回ってたから彼が何を練習してたかわかったんだって。

それはブレントが一緒にプレーしたヤツが放った一発のショット。

ブレントが持ち合わせてなかった弾道の球。

その弾道の球だけを練習場で練習してたんだと。

で、その弾道が打てる様になった瞬間に練習をやめる。

そしてその日以降の練習は以前と同じようなものに戻る。。

てな感じなことを繰り返したそうな。

こうやってブレントは持ち球を増やしていったんだけど、それだけじゃない。

彼は試合でこれらの球を適切な場面でちゃんと試しまくったということ。

実践で使えるかどうかを本番(普段のラウンドと試合)で試す。

成功した→使い続ける

失敗した→使うのやめる を繰り返し、

こうして彼は本番で使える

より実践向きなものだけを自分のスキルとして残していき

最終的に全米のどこのコースに行っても対応できるようなプレイヤーになっていったって感じ。

どうでしょう。

ブレントの話を読んでみて、確かにこういう上達の仕方があるかもしれないと思いましたか?

僕はあると思うね!!



そんなわけで、

何が言いたかったかと言うと

一人一人のゴルファーが上達するためには『自分に足りないモノを見極め、習得する能力』が必要だと僕は思う。

勝つための『 it 』を身につけるためにはラウンド数だけじゃ足りねぇ。

『自分に足りないモノを見極め、習得する能力』と『圧倒的な場数・試合経験』を揃えることができると

勝つための『 it 』が身に付く可能性が上がる。

とBeyond Pacificでは考えてます。

そして僕とボス、そして日本にいる奥嶋プロが模索しているのは

いかにしてこの『 it 』を日本の選手に習得するためのきっかけをつかんでもらう環境を作るということなんだけど、それはまた今度書くからいいや。

Brentは今、『 it 』を獲得してんだかしてないんだかわからないんだけど

今の彼のレベルだとゴルフの練習への取り組み方が日本のそれと全然違うんだよね。

まあこっちにいる人には普通かもしれないんだけど、たぶん日本の人たちにあまり馴染みがないと思うので今度はそれについて書こうと思います。

そんなわけで今回はここまでです。

またねー。

たいき