スイングビフォー・アフター+スタックアンドティルトレッスン | 宮崎太輝のグローバルスタンダードゴルフ!

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NY出身のティーチングプロ/トレーナーであるタイキが、日本のレッスン業界を面白くするために始めたブログ。日本とアメリカ最先端のゴルフレッスン/トレーニングの違いを教えてあげちゃいます;)


こんにちは!

Torque Athletic Golf Instituteのたいきです!

今回の記事は楽しいパートと大真面目なパートの2つに分かれています。:)

まずはスイングのビフォーアフター動画のご紹介です♪

最近TGFでレッスンをしていて、少しずつですがスイングをブログで公開しても良いという生徒さん達が増えてきてくれてとても楽しいです。:D

まずはKubokawaさんのアプローチのビフォーアフター!



Beforeは手に余計な動きが入っていましたが、5分でAfterのスイングでしかクラブを振れなくなって頂きました♪

より柔らかく、アプローチの流動性を保ったまま振れる様になりましたね!

今度、もっと距離のあるアプローチでも同じように振れるようになって頂きます。;)

Good Jobです!

今度はJinさんのスイングのビフォーアフター!



インパクト以降の手羽先っぽくなっているのを直したいとのことですが、

全然手羽先スイングじゃなかったんですよね(笑)

でもフィニッシュの形がとても窮屈そうだったのでそっちを直しました。

そしたら、自然とフォローも直るんです。;)

フィニッシュの形が理想に近づけば近づくほど、そこに行き着くまでの過程であるフォローも勝手に直るものなんです。

レッスン中、Jinさんは全然振り切ってない状態で、気がついたら今まで経験したことのないスピードでクラブを振っていることに気がつき、とても驚かれていました。

そう。

知らなかっただけで、Jinさんはもっと早くクラブを振ることができたのです。

これからもっと楽に、もっと早くクラブを振れる様になって頂くのでしっかりついてきて下さいね!;)

この数日のレッスンで、「たいきくんに出会えてよかった!」「今まで雑誌に乗ってるインストラクター達に習ってきたけど皆ダメだった。もう誰かに習うのを諦めてたけど、たいきくんならレッスンをお願いしたい。」などの有難いお言葉を頂きました。

自分は近い将来、必ず日本のインストラクターのレベルを一段階上げてみせます。

そして、日本ゴルフのレベルの底上げに貢献して見せます。

まだ若いのでこれから死ぬほどいっぱい失敗する予定ですが、

必ず皆さんの期待に応えてみせるので、見ていてください!;)

そんなわけで、浮かれているのはここまでにします。

ここからはちょっとマジメに書きます。



今回の記事のもう一つのパートは、アメリカでよく面倒をみていたナオキくんのレッスンについてです。

昨日、ナオキくんを初めてレッスンしました。

ナオキくんは今NY州の上にあるコネチカット州(以下CT)にある学校に通っている高校生です。

彼は日本でジュニアゴルファーとしてプレーしていたのですが、国際的な人材になりたいという強い意志を持ってアメリカに留学しました。

彼と僕はたまたま参加したNJ州のコンペで知り合い、彼がCTからNYにきたときよく一緒に練習やラウンド、トレーニングにいったりしてよく遊びました。

NYに来ているときは僕が面倒をみれたので良かったのですが、CTは冬になってしまうとものすごい雪が降ってしまうので彼は全然ゴルフができなくなってしまうのです。

なので彼は、春から秋までの限られた時間に頑張って練習してとても高いパフォーマンスを維持していました。

しかし、CTには彼を教えられるコーチがいなかったそうです。

そんな彼が出会ったのがStack & Tilt(スタックアンドティルト:以下S&T)というスイング。



Mike Bennett (写真の人)とAndy Plummerの二人が考案したスイング理論です。

日本だと、左1軸打法とかいう名前がついてるみたいですね。

このスイングについてはアメリカでも賛否両論なのですが、近代のアメリカのレッスン業界に衝撃を与えました。

皆このスイングをダメ出しするのですが、MikeとAndyが提唱したことを自分のレッスンに取り入れている有名なインストラクターは多かったりします。

ナオキくんは、夏休みだか一週間ほどFLのSandpiperにあるClub Medという施設のゴルフキャンプに参加しAndyとMikeからS&Tスイングを学んだそうです。

元々は適度に体重移動をするスイングをしていた彼なのですが、去年の年末会ったときには典型的なS&Tスイングをしていました。

どんなものか観てみましょう。


日本ではあまり見ないスイングだというのがわかります。

S&Tスイングの特徴は左足に体重を乗せたままスイングするという特徴があります。

まあ、もちろんそれだけではないのですが、構えたときには左足にものすごい体重を左足に乗っているというのがわかりますね。

1週間しかClub Medにいなかったのにも関わらず、よくここまでスイングを変えられたなぁと思いました(笑)

しかしこのとき彼は、アイアンは打てるけどウッド類が全く打てなくなってしまっていたのです。

何が起きたのかというと、ウッド類でもダウンブローにクラブを振ってしまう癖がついてしまっていたのでした。

ちなみに僕もアメリカにいたとき、S&Tをやっていました。ただ、適切な指導を受けられなかったのでナオキくんと同じようにウッド類が打てなくなってしまったのでやめちゃいましたけど。

以前ナオキくんがフィッティングにいったとき、ドライバーをスイングしたときのヘッドのAttack Angle(入射角)は-7度だったそうです。(@_@;




ちなみに理想とされるのは+1~4度とかそんな感じだったと思います。

仮に9.5度のドライバーヘッドを持ってたとしましょう。

んで、入射角が-7度。。

それだとLanch Angle(打ち出し角度)は2.5度になる?

Dynamic Loftはどうなる?

Head Pathは?Ball Pathは??

Smash Factor(ミート率)は間違いなく低いね。。

ちなみに僕が良いドライバーショットを打っている時の場合、入射角が+3.0度、打ち出し角度が14.4度、ダイナミックロフトは20.3度、Head Pathは1.5度アウトサイドイン、Ball Pathは0.8度、Face Angleは2.5度、ミート率は1.40が平均値って感じ。

まあ、ナオキくんの場合はウッド類でもダウンブローだったので、僕の数値とはだいぶ違うということが分かって頂ければ良いです。

でもそのときはナオキくんのスイングは弄りませんでした。

彼が日本に1週間しかいないという問題もあったし、僕は彼のインストラクターじゃないし。

余計なアドバイスは彼を困惑させるだけなので、このようなときインストラクター何も言うべきではないのです。

そんなこんなで彼は特に解決策が見つからないままアメリカに帰っていきました。

キャリーで230Y 、70Y 転がって300Yのドライバースイングなんてちょっとかわいそうかなぁと思ったのですが、日本ゴルフスイング研究所の吉田とFLに行くときにS&Tの創立者のMikeBennettに会うから彼から直接ナオキくんのスイングのアドバイスを聞こーっと。と思ってClub Medに行ってきました。

その時彼からもらったアドバイスの動画があるのですが、PC内に見つからないので僕のFacebookにある動画を勝手に見て下さい。1月30日の投稿です(笑)

簡単に言うと、Mikeはヘッドの入射角を浅くする方法をいくつか紹介してくれました。

それでナオキくんにその動画を見せたところ、「なるほどわかった!」といって自分なりに取り組んでくれたみたいです。

それで、昨日レッスンしたときのBeforeスイングがこちら。



うん。

相変わらずカッコイイスイングだけど、やっぱりドライバーが打ててねーじゃーか!(=□=;

というわけで、今回はちゃんと僕のレッスンを受けてみたいということだったのできちんと教えてあげました。

そのレッスンのメインのパートを動画で撮ったので、見てみましょう。



なんか、やたら飛び上がるような動作をしていますね。

これがS&Tスイングのパワーの源になります。

S&Tスイングをする人は皆腰を回す意識ではなく、このように伸び上がるような動作でスイングしているのです。

意味がわからないでしょ?

この動作をTriple Extensionというのですが、これは僕の提唱する飛ばしの要素の1つになります。
*これはLeverageとセットで考えなければいけないので、まあ一通り書きたい記事がなくなったら書きます*

ナオキくんのS&Tスイングの場合、この伸び上がる動作の方法とその度合いが適切ではなかったのです。

ナオキくんのような高いレベルの子はレッスン時の指導をしくじると一気に調子がどん底まで落ちてしまう危険性があります。

なのでなるべくシンプルで分かりやすく、かつ彼が全て納得できる説明をしなければいけませんでした。

そして彼が気がつかないうちに、色々とスイングを変えてもらいました。

それで出来上がったのがこちらのスイング。



違いがわかりますか?

最初のスイングよりも明らかに躍動感が減り、動きがシンプルになりました。

最初のスイングをハイスピードで診てみると、躍動感が何によって起きているかわかります。

彼のスイングの躍動感は必要のない身体の動きにより起こった、Compensation Movement(埋め合わせの動き)によって起きていました。

ここ何回の記事で流動性について触れたときスイングに躍動感があったら良いということを書きましたが、彼の位のレベルの場合、躍動感は必要最低限で良いのです。

彼のような高速なスインガーは、必要のない身体の動きによって取り返しのつかないミスが出かねません。

そして、スイング中の身体のアラインメントによって怪我も起こりうるわけです。

ミスを減らし、怪我を減らすためにも彼のスイングからは過度な躍動感を少なくする作業が必要な場合があるのです。

Afterのスイングを見てみると、彼のスイングがとてもコンパクトになっているのがわかります。

ちなみに彼はちゃんとフルスイングしています。

でも要らない身体の動きを取り除くだけで、ここまでスイングの印象が変わるのです。



そして今回一番気を使ったのが、彼がS&Tのスイングを気に入っていたということ。

彼がS&Tのスイングを気に入っている場合、インストラクターは彼にS&T以外の打ち方を提供するのは間違いなくナンセンス。

仮にあるインストラクターが自分のアカデミーで教えているスイング理論をベースにしてナオキくんをレッスンすれば、彼は他のスイング理論とは全く違うコンセプトで構築されたS&Tスイングとの違いに対応することができず全くボールが打てなくなってしまうでしょう。

なので、どうしても今回S&Tのレッスンを彼に提供しなければいけませんでした。

僕はNYでS&Tをやっていましたが、Mike Bennettと話をして僕のやっていたS&Tは教えてくれたインストラクターのアレンジがかなり入っているのがわかりました。

なので、勉強し直さなければいけなかったのです。

じゃあその場合、S&Tのレッスン書をみればいいの?

違います。

そんな世にS&Tを普及するために書いた本なんて役に立ちません。

というか、持ってないし。。(=_=;

必要なのは、ちゃんと科学的に検証されメディカルな方面からも立証されている学術論文に書かれている情報です。

アメリカには、様々な運動科学や運動医学のデータベースがあります。

S&Tに関する学術論文、そしてそれに近しい論文はいくらでもあるのです。

僕は一昨日ナオキくんにレッスンを頼まれ昨日レッスンしたのですが、頼まれたその瞬間から一昨日の夜中の3時までずっとS&Tに関するの論文を読んでました。

インストラクターとして、中途半端な知識でナオキくんのレッスンをしては彼の高いパフォーマンスをブチ壊しかねません。

そして未だにアメリカでも安全性が疑問視されているS&Tスイングを彼のような成長期の子供に教える場合、怪我のリスクについてかなりシビアに考えなければいけません。

それプラス、彼の身体の特徴や今までやってきたスイングの歴史やらなんやらを全て考慮しなければいけないわけです。

より高いレベルのプレイヤーを教えるインストラクターは、そこまで勉強した上でレッスンするべきだと僕は考えます。

そこまで勉強して、でも生徒さんが余計なことを考えなくて良いように要点を絞ってそれをメチャクチャシンプルにレッスンするのが本当のインストラクターのあるべき姿だと僕は思います。

今の日本で彼を教えられるのは僕とS&T認定のインストラクターさんだけでしょう。

しかし彼のスイングを気がつかない内に色々変えて、シュミレーターもないのに全く打てなかったクラブを思いっきり打てるようにできるのは間違いなく僕だけでしょう。

僕はS&Tを含めて、アメリカのPGAツアーで行われているスイング(大きく分けて4つ)+デビット・レッドベターがこれから提唱するAスイングまで全て教えられます。

4つのスイングに関してはもう既に体系化しました。

後は日本ゴルフスイング研究所の吉田と検証し直すだけ。

なんで僕は全てのスイングを教えられるかって?

*僕の先生が各分野のエキスパートに対してプレゼンしているところ*

それは僕がアメリカで死ぬほど勉強して、レッスン、トレーニング、フィッティング業界の最前線に一時でも触れることができたから。

現地でどのようなものがあるか知って、勉強して、かつあらゆる分野の最前線の人たちと議論できなきゃ僕と同じことは絶対にできません。

それでも僕はアメリカでは半人前扱いされたんだから。(実際半人前なので何もいえませんでしたが。。)

そんなわけで、

何を言いたかったというと

『インストラクターの人たちはもっと勉強して、あらゆる分野のエキスパートと議論するべき』ということ。

閉鎖的な環境で、一つのことしか教えられないインストラクターには、世界で戦える人材は絶対に育成できないと思います。

だからといって、僕みたいに色々なスイングを教えられるようになる必要はないけど、情報のアップデートと各方面の意見を聞くのは絶対にやり続けなければいけない作業なのです。


*学生のとき僕がお世話になったDavidson教授*

僕の大学院の教授で運動生理学者のPatrick Davidsonという方は、常に勉強していて、日々アップデートされる運動生理学の情報を自身の身体で実験して、かつ生徒達と常に議論し続けている熱い男です。

彼の書いた記事はこちら

僕は彼から勉強し続け、かつ自分の生徒さんとのコミュニケーションを取り続け、色々な人たちと議論することの大切さを学びました。

例えば、体重移動の測定器を試せる機会があっても『あー、知ってるからやらなくていいよ。』とか弾道を測定してくれるシュミレーターのデータに関しても、『要は~と~が良ければいいんでしょ?』というのは短絡的すぎます。

実際に試して、測って、意見を聞いて、質問して、理論と実際の違いを議論しなければ全く意味がないのです。

僕が日本に帰ってきて、ちゃんと議論ができたと思うインストラクターは3人だけ。

その人たちのことは、大好きになりました。

でも3人って、いくらなんでも少なすぎるんです。。

仮に僕の今までのブログを読み、スイングのビフォーアフター動画を見て表面的に「~してるだけじゃねーか」と思った人もいたかも知れませんが、

こっちはあなたが思った以上に勉強してるし、考えてながらレッスンしてるんだぜ!;)

このブログを通して、同じような志を持つ人を見つけていけたら最高だなと思います。

もし自分がやっていることに対して疑問がでてきたインストラクターや各分野の専門家の方がいらっしゃったら是非僕にご連絡ください。

議論が必要な場合、僕は喜んでご協力致しますので。

僕では答えられない議題でしたら、答えられるアメリカ人を紹介してその人と一緒に議論しましょう。

僕のゴールは日本のゴルフ業界に貢献することなので、アメリカに戻るまでの間にできることがあればなんでもします。

この国のゴルフをもっと良くしていきましょう!

長くなってしまいましたが今回は以上になります。

長文・駄文失礼致しました。

P.S.
たくみくん・ひろき・まさきへ
ナオキって君らとちょっとしか年変わらないんだぜ。でも、ドライバーの飛距離だけみたら君らよりも30Y位飛距離が違うだろうな。ナオキはアメリカでは決して飛ぶほうではない。言ってみれば彼ですら最低ライン。練習して、トレーニングして、スコアを出すのに必要な知識と経験を積んで、ナオキに追いついてやろうな!!;)

たいき