キムチ鍋 2
正月と言えば、映画だが、映画のみならず、音楽、
あまつさえ、本にいたるまで、ある傾向が顕著といわ
ざるを得ない。
それは、愛好者の細分化ということである。
われわれの幼少のみぎりは、国民的スターとか、子
供からお年寄りまで、親しまれた映画、歌謡曲、そして、
吉川英治のような、あまねく国民に親しまれた作家など
がいたが、どうも最近は、特定の層に、熱狂的に支持さ
れるが、その層以外には、まったく感知されないような
傾向があるように憶測する。
いつごろから、このようなことになったのかは、定かで
はないが、どうやら、この事象は、日本のみならず、世
界的現象であるらしい。
アメリカ映画にうつつをぬかしていた、一昔の頃は、な
べての日本国民も、心をときめかしていたのに(オードリ
ー・ヘップバーンのころ)近年は、アメリカ映画の誉れも
絶えて聞こえてくることもなくなった。
この原因は、昔は、娯楽が少なかったので、当然、国民
の娯楽にかんする感心は、集中したが、現下のように、娯
楽が多様化すると、国民の娯楽に対する希求心が分散し
てしまうがためじゃなかろうか。よく考えてみたい。