運動靴 172
さる娘さんは、屈託のない表情をしているのがいい。
さわやかだなあ。清潔感もあるし、頭もよさそうである。
ぼくは思うんだ。生きるのが苦しくなると、そんな娘さ
んのことを思い出してみる。そうすれば、いくらか生きる
のが切なくなくなる。少しだけれどね。
やっぱり生きるのは、少々ショッパクテほろ苦いけれど、
屈託のない娘さんの笑顔を思い浮かべれば、苦い心も癒
される。
どこの娘さんかも分からない。もちろん名前も知らない。
そんなことはどうでもいいが、ぼくに一つの願いがある。
あの娘さんが、生きるにショッパイ思いをして、さわやかな
笑顔を失ってほしくないことである。
さる娘さんは、屈託がない。これって本当にいいことだ。