雪だるま 134
襟巻きの狐の顔は別に在り 高濱 虚子
今夜も、牡蠣フライを食べました。キャベツとトマトも添えれれ
ています。先日は油で揚げるのがあまかったので、今夜はしっ
かりこんがりと揚げたので、さくさくと美味でした。
今日は終日、吉村昭の海の史劇を読んでいました。日露戦争
からポーツマス条約にかけて書かれたものですが、息つく暇の
ない面白さで堪能しています。
以前、ある作家が妻に先立たれ、ショックのあまり酒におぼれ、
いっそ死のうかと思い悩んだころ、死の実行を思いとどめたのは、
吉村昭の雑誌に連載されていた小説だそうです。完結するまで
は生きていこうと、それだけを生きるよすがにしているうちに、次
第に気力がわいてきて、死からまぬがれたと書かれていました。
さもあらんと、ぼくは思いました。吉村昭の全作品を読了をして
いませんが、ほとんどの作品を読んでるつもりです。誠実な文体
で、わざとらしい人工的な面白さを追求していません。読んでい
て違和感が全くありません。史実に忠実に書かれています。ヒロ
ーなんかでてきませんが、丹念に調査をされていることは、読ん
でいてよくわかります。
ぼくも、生きていてときどきくじけそうになったり、倦んできたりし
ますが、そんなときには、吉村昭や藤沢周平の小説を読むと、人
生もすてたもんじゃないやと、勇気付けられます。皆さんもいかが
ですか。