門松 47
歯いたくていたくてならず切山椒 久保田 万太郎
今夜の食事は、ロールキャベツでした。あんかけにしましたから、
いっまでも温かくって、美味しくいただきました。一人三個づつ作っ
たのですが、すべて平らげて、さいごのお汁を飲み干せば、満腹に
成り汗も出る始末、昨夜に引き続き身体は、奥のほうからほこほこ
と温まって、牛になってもいいから動きたくない心境。
大島渚が亡くなったようだ。あれ、まだ生きてたのか、と言った感
じがするが、死者に対する冒涜にはならないだろう、本心を包み隠
さず云ったまでだ。
ぼくは、大島渚作品を全部観ているわけではないが、映画館で観
れるものはだいたい観ているだろう。一番最初に観たのが、日本春
歌考だった。はなしのあらすじは失念したが、吉田秀子の演技に魅
せられ、以後、彼女の贔屓になった。あっ、そうそう、愛のコリーダは
観ていません。その代わりと言ってはなんだが、三一書房から出版
された、レーの発禁になった本は、恥ずかしながら買った。どきどき
しながらページをめくれども、期待していたものは写っていなくてが
っかりしたのを鮮明に覚えている。いまから思えば、何故あんなもの
を観たがったのか訝しい思いにとらわれる。人によって多少の差異
はあるけれども、ピンポン玉とスイカほどの違いはなかろう。
ぼくの見たかったものと言えば、阿部定の帯止めの飾り、ですけど
なにか?