豚のしっぽ 641
自転車がゆきすぐそのあとを闇がゆく 富澤 赤黄男
くりかえす、またくりかえす、およそ日常というものは、はて実につまら
ないものですな。わたくし、海をみるのが大好きです。正確にいうならば
海じたいも好きなんですが、浜にうちよせる波こそこよなく愛するもので
す。ずっと見ていても飽きませんね、あれってどうゆうわけなんでしょうか。
波はほとんど同じですね。よくみるとびみょうにことなるといえなくもありま
せんが、ほとんどおなじです。波に比べれば少々おとりますが、川の流れ
もいい感じです。池を見ててもたいくつですが、水がながれているだけで、
なんとなく楽しい感じがいたします。池でも風が立って漣がおこったり、石
をなげておこる波をみているのもなぜか面白い。日常も波みたいなもんで、
くりかえしくりかえいおなじような生活なのでつまらないような感じなんです
が、これは波と異なりつまらないと思います。しかし、よくよく考えてみれば
毎日毎日楽しい日があるなんて、こちらのほうが異常な感じがいたします。
日常がつまらないのはあたりまえといわざるをえません。つまらない日常
をくりかえすことによって、人生がなりたっているように思います。
今日も何をしょうかと考えていますが、おそらくは昨日とおなじようなこと
をせざるをえないとおもいます。いやはや生きるということは退屈との戦い
です。毎日はらはらどきどきするようなことがあれば楽しいことですが、つら
つらおもんばかってみれば、そんなことはありえないと思います。スターと言
われる人々の言動を知るにつけ、人気者になるのも大変なようですね。