_ 鞠と猫 322
のっけから何だが、機械というのははなはだ便利であ
ると同時に、実にやっかいな代物である。昨年はわがおん
ぼろ車に閉口した。暑い日だったから七月か八月だったろ
う。よろよろと我が家を出発したのだが、上板のビッグで買
い物を済ませて車を始動させようとキイをまわすとプスと否
な音がしただけでエンジンがかからない。調べてみるとどう
やらバッテリーが汗をかいているので、これが原因だ。こう
なると担いで帰ることが出来るわけでなし始末にこまった。
また今使っているパソコンが恐ろしく難物である。何が
不満なのか時々ぼくの指令を訊かなくなる。うんともすんと
もいわなくなるのだ。こうなったらぼくの手に負えない。この
辺のところは女性に似ていると言えなくもない。一度機嫌を
損なうと修復に困難がともなう。女性の場合はそんなところ
がかわいいところもあるが、あまり度々だとうんざりしてくる。
その辺パソコンはちっとも可愛くない、壊してしまいたい衝動
に駆られることもある。アーメン