_ 阿弥陀仏と菫 216
いやはや風邪の症状が顕著ですな。元来ぼくは病気に
無縁で、病院に行った記憶など皆無に近い。まぁ、少々鼻
水が出るのと、体内で病原菌が右往左往している感がある
だけで、熱もないしふらふらもしないので生活は平常そのも
のである。家で安静に寝ていることなど退屈でがまんならぬ
ので今日も仕事に出ます。
ぼくの欲望はほとんど読書欲に尽きると言っても過言で
はない。面白い本に出会ったときは、食事をとる時間もおし
い。それにしても、この世に面白い本は尽きない。次々に面
白い本が見つかるので、ぼくの欲望は膨らむばかりである。
一方、その他のもろもろの欲望は衰弱するばかりである。
先のブログで性欲は健在だ、と見栄をきったが、事実ははな
はだ情けないもので、時々叱責するのだが、かえって萎縮す
るするようで、時には優しい言葉をかけねばなるまい。遊んで
やるのもひとつの手だが、あまやかすのもいかがなものか。
今、ショーペンハウアーの意思と表象としての世界を読ん
でいる。ニーチェの先生にあたる哲学者だが、実に面白い。
なべての欲望が減退する中で、読書欲ばかりが欲望の肥大
を招き、とまどうばかりだが、欲望からの自由は、はなはだ困
難と言わざるを得ない。どうやらぼくは、ブッデスト失格のよう
だ。煩悩から逃れ得ない。欲望地獄が吾が住処である。