独り言    7月26日 | はなのブログ

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         ブルース   6

  阿佐田哲也という作家がいた。あるいは色川武大とも

名のった。

  阿佐田哲也は、ご存じ麻雀放浪記などエンターティーメ

ントを、そして一方色川武大は百、狂人日記など純文学を

書いた作家である。

  ぼくはこの二人が、いえ一人なんだけど、大好きだった。

長嶋流にいえば、いわゆるフアンなのである。もう何年にな

るのであろうや、急死されたのであるが、ぼくのなかでは生

きている。博打が好きで、ジャズが好きな人だったが、ぼく

がジャズを聴いていると、ときどき現れて、それはつまんな

いや、と顔をしかめるのだ。

  色川さんが好むジャズ歌手や演奏家は、ぼくの知らない

人ばかりだった。いかにもツー好みの地味な人ばかりだった

ような記憶がある。ぼくみたいにコルトレーンなんて絶対言

わないひとだった。一度美人の誉れ高い奥さんにおめにか

かり、本当はどんなレコードを聴いていたのか尋ねてみたい

気がする。意外とマイルスとか件のコルトレーンなる名があ

るかもしれないが、いやいやあの朴念仁が、妻にさえそう

いう様を見せてはいないであろう。みんなが知らないようなレ

コードばかりを聴いていたんであろう。それが色川武大のダ

ンディズムであろうや。