猫と柳 15
この夏西瓜を何個食べたのだろうか。勿論ぼくひと
りでなく家族全部でだ。少ないはずだ、5~6個か。
ぼくの子供の頃、夏休みになれば食事をしていた部
屋にはいつも西瓜がごろごろしていて、毎日西瓜を食
べない日はなかった。それがいっのまにか西瓜を食
べなくなってしまったのはどうしてだろう。
まず一番の理由は、西瓜がまずくなったことである。
子供の頃に食した西瓜は実に甘かった。今の西瓜と
は比較にならない。これはどうしたことなんだろう。昔
の西瓜は連作ができなかったはずだ。今のはどうなっ
ているのだろう。そのへんのことはぼくは詳しくないが、
美味しくなくなった分けの不思議に、連作問題がからん
でいるとぼくは睨んでいる。
今年食べた西瓜は総て買ったものではなく、頂いたも
のである。ここ数年西瓜を買った記憶がない。だとすれ
ば全部頂いたものばかりだ。
ぼくが西瓜を頂いて嬉しいのは、西瓜を食べる喜びで
はなく、西瓜は西瓜でも、西瓜を食べたあとの皮を取っ
ておいて糠漬けのお漬物にするためである。これがすこ
ぶる美味である。きゆうりなんかメじゃありません。おた
めしあれ。