独り言   2月1日 | はなのブログ

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        流転と啓示   11

 古典派が全盛を誇っていた正にその時、この常識

根底から揺るがす事態が起きた。1929年10月2

日ニューヨーク市場で株価が大暴落。これを引き金

に倒産、工場閉鎖が相次ぎ、失業者が街にあふれた。

 この事態を目の当たりにしながら、古典派は失業は

ありえない、と言つた。放つておけば沈静化する。政府

は何もするな、と。けれど事態は悪化するばかりであっ

た。

 何故古典派は失業を認めなかったと言えば、セイの

法則にある。自らをスミスの弟子となのったフランスの

経済学者セイが発見した原理である。一国の総需要

は総供給に等しくなるーーというものである。市場に供

給されたモノは必ず売れる。供給過剰起こりえない、と

する古典派の理論では、失業も又起こりえないのであ

る。

 そのおこり得ない事がおきた。古典派は何も有効な

手立てを提示できなかった。そこに登場したのがケイ

ンズである。ケインズは古典派の説を全否定した訳で

はない。古典派の理論が成り立つ場合もある。だが、

それは特殊な状況であって自由放任が万能のという訳

ではない。

 特殊な状況とは、古典派が理論の前提としているセイ

の法則が機能している状況である。モノを作れば、作っ

ただけ売れるような景気の良い時は、古典派の言う通り

市場メカニズムが働いて資源は適切に配分され失業も

起きない。だが、実際には作っても売れないこともある。

そんな時は、市場を自由放任していても駄目で、政府が

動いて需要を作りだす必要がある。

 そしてケインズは、経済活動の原動力となる国民総需

要を有効需要と呼んだ。国民総生産は有効需要に等しく

なる。これが、ケインズの有効需要の原理である。

         つづく