檸檬 6
ホッブズの自然状態では、有限な資源を廻っての万
人の万人の対する戦いになる。即ち人間は人間に対
して狼である。人間の自然状態は戦争である。ロック
もホッブズと同じく自然状態における人間からモデル
を作った。
この人間は、資源から食糧を初め生活手段を取って
生きてゆかなければならない。人間は動物と違って予
見能力を持つから、未来も行動の動機となる。ホッブズ
は自然が与える資源は有限であると考えた。ところがロ
ックは資源は有限でなく、増加させる事が可能であると
考えたのであった。人間の労働力に依って資源を増加
させる事ができるとロックは考えたのである。ロックは、
人間労働の投下を以て資源が増加され得る事に注目し、
その増加した資源は、その労働を投下した人間の私的
所有とした。このようにしてロックは、労働の投下を以て
私有財産を正当化した。
ロック曰く、人間は自分の生命、身体、自由を所有す
る。故に自分の生命、身体を自由に使って得られた物は、
その人間の所有物である。
古典派は資本主義こそ自然状態であると考えた。社会
も国家もなくても資本主義はあり得ると考えたが、この思
想はロックに源を発する。つまり、自然状態における人間
の労働投下を以て私有財産とし、これを正当化したロック
こそ、正に資本主義のイデオローグである。 つづく