白河夜船 15
ぼくのなかにセックス・ピストルズに共感する部
分があるのはいたしかたない。
いまでも脳裏に焼き付いているのであるが、多
分ニュースだったと記憶しているが、彼等をみた
のである。それはビートルズ以上だった。ローリン
グストーンズなんて比じゃないという感じだった。
異論があるのはかくごれあるが、彼らといえど
商品である。スーパーに並んだサンマとおなじん
である。買う人がいなければなりたたない。ほとん
どキワモノの感は否めないが、ぎりぎり商売として
なりたっGである。
ああいったポジションはながつづきしなかったの
はしかたがない。バラードなんかにあわないし、多
数のファンを獲得できないも予め覚悟していたに
違いない。しかし衝撃を与えたのは事実だし、彼
等の出現で、自分自身の内なるアナーキズムに
きずいた人々もいたはずである。それがなけれ
ばあれほどのショックを社会にあたえなかったは
ずである。需要があるから商品となる。この経済
学上の定理は社会学の理としても有効である。