独り言  9月29日 | はなのブログ

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                 白河夜船   5

       雨は嫌いじゃない。雨を待っている人たちもたく

      さんいるのだし、雨具を使っている子供たちの列

      をなして登校している姿は、なにやらひよこの行

      進にさもにたりて、ぼくにとってはこよなく気に入

      ったことである。

       それにシェルブールの雨傘なんていう素敵な

      映画があったじゃないか。絵に描いたような悲

      恋であったが、実によかった。ストーリーなんか

      どうでもよかった、ただただカトリーヌ.ドヌーブ

      の美に酔った。現在のドヌーブも相変わらず綺

      麗におわすが、泰然自若の美とでも形容した

      いが、古はふれれば折れるの感があった。時

      の経過の無残さを思ふ。

              ぼくの手帳より

      63.よい仕事をしたあとで一杯のお茶をすする。

      お茶のあぶくにきれいな私顔がいくっもうっつて

      いるのさ。どうにか、なる。  太 宰  治

      1948年昭和23年6月13日深夜に玉川上水

      に入水         享年38歳