諤諤たる愚者の記 30
ヴィトゲンシュタイン 2
3、わたしの言葉の限界が、わたしの世界の限界
である。
4、世界とは、そうであることのすべてである。
5、語りえぬものについては、沈黙しなければなら
ない。
今世紀の初めごろから、人間の思考のカギを握
っているのは言語ではあるまいか、と言うことに哲
学者たちは気づきはじめた。つまり、哲学史上の
さまざまな問題は、けっきょく言葉の問題なのでは
ないかろうか、と思われ出したのである。
言い換えれば、これまでいろいろ論議されてきた
哲学的な難問というのは、じっは哲学たちが言語
の本質を反省することなくあいまいな言葉を、あい
まいに使っているところに生じているのではないの
か、と疑い出したのだ。