独り言   7月20日 | はなのブログ

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           ふらふらの記   10

     まどろみの中で風のかげんなのか、なにやら男たちが争うようなむさいな声

    が聞こえ、はて何事と窓外の川面を見れば、船に乗りブラックバスを釣りしお

    のこ達二名が見ゆる。安心と心もちもおちつくなかふたたび睡魔にとらわれて

    しまった。

     春江ちゃんにしかられてから、いく日もたたぬある日、ぼくは友人と新宿に

    行った。下宿をでて瀬田の駅から玉電で渋谷へ、40分ぐらいだろうか、のろ

    のろだが心地よい感じだ。その時ぼくは寺山修司の書を捨てよ街に出ようを

    読んでいた。

     やがて電車は渋谷に着き、山手線に乗り換えて新宿へ。そこで気になり

    下宿に電話をした。たしか下宿をでるまえに紅茶飲んだ。そのときのポットの

    コードを切ったかどうか不安になったのだ。電話をすると中2の都ちゃんがで

    た。おばさんはるすのもよう、部屋の隣の古賀さんか、猿渡さんに変ってと言

    ったが、あいにく留守のもよう、しかたないので要点、つまり安全器を切るよう

    に都ちゃんにお願いした。都ちゃんはかわいい声で「はい」と言ってくれたの

    で、一安心ぼくは胸をなでおろした。

     約束の新宿東口で友人二名と合流し、まずはあこがれのACBへ、時間は

    午後5時だった。

     ACBはいがいに狭かった。50ぐらいの席がなかったと思う。入口で何十周

    年記念といって、箱のなかのボウルを引かされたが、ぼくだけ当たりで青いア 

    ルバムをもらった。かさばるので嬉しくなかったのを覚えている。