雨がふってきた。
ここは徳島駅まえの小山書店の店内である。
雨をのがれて、何人かの人々が店に飛び込んでくる。
秀雄は、もともと本が好きなのだが、今日はべっの目的で小山に来た。
実は、お見合いなのだ。
おおげさなことがきらいなので、小山でのお見合いを提案したのだが、相手も異存ないとのことで、今日の日となった。
二階の奥であうことにし、秀雄は約束の時間より10分まえに待っていると、女の人がやってきた。
「はじめまして」
といって名をなのった。
「はじめまして」
と、秀雄も名のり、ペコリとうなずいた。
ふたりで店内の喫茶店にはいり、注文をして、はじめて正面から女の顔をみた。
いゃなかんじはしなかったが、ぽっぺに二三のにきびがあったのをおぼえている。
いまになってはなにをはなしたか忘れてしまったが、ひとっだけどきっ、としたのが脳裏にある。それは、
「お給料はいくらもらっているのですか?」
ときかれたときだ。
彼女は大手保険会社に勤務、秀雄は安給料の〇〇書士事務所の事務員ですから、比較にならない。
「あなたより少ないとおもいます」
といって、答をはぐらかしてしまった。
以上が、秀雄君のはっお見合い体験でした。
結果は、みなさんで想像してください。