昨日のこと。
博司は、仕事でよくおとずれるD工務店で車をとめた。
「こんちは」
といって、ガラス戸をあけた。
「まあ、はいんない」
と、社長がいった。
「まっちゃん、や山一さんは?」
と、博司がきくと、
「今日は、まだきとらん」
と、社長はいいながら、ストーブのうえに芋をならべている。
おくでは、長男のまぁさんがパソコンのキイボードをたたいている。
そこへ車がとまり、川やんがおりてきた。
「みなそろうとるで。博司君パソコンすすんみょるで」
博司の返事をきくのをまたずに、
「社長顔色ええでえ、朝飯食べたで」
と話がとび、社長が答えるのをさえぎり、
「わしな、ここえくる途中事故おこしょつた。いけんわだ、はははは」
とわらった。
「みなだまっとらんで、しゃべってだ。朝からいんきなんはいかんでよ」
指にはさんだタバコを指揮棒のようにして、右手おふりふり、
「木田はんが、〇〇の社長はあほか天才かどっちかじゃいょった。ほんまじゃわだ」
といつはてるのか、恐怖のおしゃべりはつづくのだった。