むかし、阿波のある村に、浦島太郎という名の亀がおりました。
ある日、海岸を散歩していると、三・四匹の子亀が一人の人間の子供をいじめています。
「こら、何をしている。小さいものをいじめてはいけない」としかると、子亀たちは逃げていきました。
「きおつけてかえるんだよ」といって、バス停まで子供を背負っていき、家にかえしました。
それから10数年たちました。
太郎がパチンコ屋で玉をはじいていると、フィバアーしました。ボタンをおすと、すぐ店員が箱をもってきてくれました。
すると,その定員が太郎の顔を見て「いつかぼくを助けてくれた亀さんじゃないですか」というんです。太郎もすっかり忘れていたのですが、頭の隅のほうに埃をかぶった記憶をみっけました。
「あのときのボンか。ここに勤めているの、すっかり大人になったじゃないか」といって、二人はハグしました。
その夜、家に招待されました。
両親と三人暮らしです。お礼にとお寿司・焼肉・刺身、もちろんお酒に・ビール。
「携帯の番号がわからないので、おれいが遅くなってしまいすみません」とお父さんが頭をさげます。
「恐縮です。亀として当然の事をしたまでです」と太郎は胸をはりました。
太郎はアルコールに弱いので、ビールをコップ一杯で酔ってしまい、そのままねてしまいました。気が付けば海岸の砂浜で縄で縛られ、二三の人間の子供たちにいじめられているではないか。
太郎は思いました。「しまった、夢だったのか。こうなるんだったらごちそうを食べとくんだった」