3月11日におこった「東日本大震災」以降の展開を見ていると、あまりに情報発信が少なく、その内容もあくまでトヨタらしいコメントとして、評価しがたい。

 現状ですでにトヨタに関する、いくつかの大きな課題が浮き彫りになってきている。


1 広報体制の脆弱さ、

 日産のカルロスゴーン氏は、いわき工場でも、栃木の工場にも現場視察に行って、特にいわき工場のエンジン専門工場は閉鎖されるのではないかという観測を打ち破って継続を宣言した。また栃木工場でも、現場の士気を高めるべく力強いコメントをだしている。

 また、6月からの本格生産開始を宣言している。


 トヨタからのコメントは、とても弱い。しかもだんだん内容が劣化して、米国生産や世界の打ち合わせでの生産の困難さを強調して本格的な現状規模での本格生産レベルは12月になろ打という社長からのコメント。

 部品が100点足りないというテクニカルな話に終始して、社員や下請け先、そして購入者でもある、国民への状況配慮が決定的に欠けて、自社の問題だけを取り上げた会見。

 この格差はいかんともしがたい。


2 看板方式の限界があらわになってきている。

 このような大災害での部品欠如の状況は想定されていない。工場では最小限の部品在庫しか持っていないという方式。さらにあらゆる機種の共通的に部品を単純化して、特定部品メーリング化に一括発注してコストを下げる。A社がダメならB社で、切り替えができるという、製造業上でのあたりまえなリクス回避という点では最悪のパターン。

 だから部品が供給されないとなると、日々に状況が悪化して、こんごさらにダントツに問題が膨らんでしまって、日本の製造業全体の信用にかかわるような形で、国内でも対処ができない最悪のパターンにおち込みそうです。


3 金融におけるリーマンショックに匹敵する、製造業での「看板方式ショック」とでも言いたくなるような

 信用不安にまで拡大しそうな、部品供給不安というべき状況に。まさに想定画の事態が予測されそうです。

 

4 トヨタでの最大の問題は、現状では意思決定機能がマヒしだしている兆候。 

 責任の所在、どう対処する予定なのか、などなどがさっぱり見えない状況にまであるのではないかと不安に。

 1) トヨタは製造と販売が別の組織のごとく、

 2) トヨタは、多数の半独立した工場群を擁していて、統合的な意思を通しにくい

 3) 同様に半独立した販売網を持っていて、これらも勝手なことを言いかねない。

 このあたりを黙らせて統一目標として打ち出さざるを得ないテーマが、第2回目の「トヨタ世界一目標」の必達 

 という運動で、意思統一を図るという考え方 


相当大企業病の、しかも問題点が深いと感じます。 

 

 トヨタの、小型車戦略のキーワードとみなされるのは、新型「ヴィッツ」だと思われています。

そのPRの根幹の一つとして、日産マーチの燃費との比較広告にものすごく力を入れてきて

マーチ26km/リッタ に対して、26.5km/リッタ すぐれているというコマーシャルが大々的に流れていました。


 実質的に0.5km/リッターの違いとはよく分かりませんが、感じる人はトヨタのコマーシャルらしいとみるでしょう。

大昔ですが、日産サニー1,000CCに対してカローラ1,100CC 100CCの違いはとても大きい! とやった時代を連想します。


 ところで、これは10.15モードという ガソリンや軽油1リットル当たりの走行距離で算出したものです。また各車種の中で最も低燃費なモデルの数字です。

 しかし、2013年度から統一される新たな測定方式では、マーチが22.6km/リットル。ヴィッツ21.8km/リットルと逆転しています。

 

 新たなJC08モードと呼ばれ、冷えたエンジンからの発進、最高速度81.2kmと高速化し、細かいアクセル・ブレーキ操作を再現するなど、実体の即した、かつ高速道路の多い国を基準に世界の標準測定方式に沿った内容とのことです。 記事出展 「東京新聞2011-3-4 8面」


 

 株式会社トヨタが、年間世界販売台数、1千万台突破、世界一になると宣言した記事の(日経)真下に、米スタンダード・プアーズ社(S&P)は、株式会社トヨタを格下げしたという記事が掲載されています。

 ダブルAから、ダブルAマイナスに一段階格下げを行いました。「業績は改善基調にあるが、収益性の回復がペースが遅く、国内同業他社に比較しても見劣りする」ということが理由。

 改めて「収益性が今後1,2年の間に従来の格付けに見合う水準へ回復する可能性が低下した」ことを原因としています。


日本国内で、ここ1年、どれだけプリウスの販売が圧倒的にシエアを取って、全体の台数をかさ上げしたとしても、トヨタの全販売店が競って販売を繰り広げ、その中でどれだけの実質的な利益を生み出せてきたかが問われています。たとえば、これだけ販売台数が減少すれば、機動的に工場や販売チャネルの整理統合などが話題になるはずです。販売店同士やチャネルの統合などにメーカが責任を持って機動的に対処できて来たかが、国際的な標準化した制度の下で明白に出てきます。この前提としては、企業組織の再構築のことを指します。


 ほかの会社、日産やホンダ、マツダなどが工販一致の原則で、製造チャネルや販売チャネルの整備、そして海外生産での、新興国で、国別に優劣があっても、中国に強い日産、インドで強力なシエアを確保しているスズキなどなど、国内での企業としての一体性を確立して、国外で存在感を持って活躍している企業群と比較が、改めて必要になると思います。