祖父の代から続く 医者の 3代目。
下町の小さな小さな町医者。
患者も 近所のじいさんばあさんが殆どで
たまに風邪引きの子供が来るくらい。
若い患者なんて 滅多に お目にかからない。
「……は~い。 じゃぁ ジヒョンばあちゃん‼
いつもの薬 出しとくから ちゃんと毎食後に飲んでよ? 血圧の薬は 続けなくちゃダメだからね?」
「はいはい。 若先生。 しかし いつ見てもいい男だね?…大先生に よく似てきたよ。 早く嫁さん見つけなきゃ‼ 親孝行しなきゃね?」
「……俺の事は いいんだよ‼ まだ嫁さんなんていらないし! 」
「勿体ない。 見合いの話は 山ほどあるのに。」
生まれた時から知っている人ばかりの 環境。
居心地の良さに どっぷり 漬かっていて
結婚なんて 考えた事もなかった。
「……お疲れさまです。 若先生。」
「あ?…ああ もう 終わり?」 「はい。」
………午後の 3時過ぎには もう 患者もいない。……
一応 7時までは 開院しているが 来るのは
患者でも何でもない ただ ムダ話をしに来るばあちゃんばかり。💨
「あ‼ 若先生? 知ってます? 駅前の あの花屋の後に 洒落たパン屋が 出来たんですよ‼?」
「へ~ぇ?…あんまり 駅前 行かないからな。」
「……それが!♪ スッゴく‼ 若くて イケメンな店主なんですよ‼♪ パンも美味しいし。」
「…………ふぅ~ん。」
あまり 若者のいない この町に 珍しいな。
その時 俺は そのくらいにしか 考えていなかった。

新しいお話です。
明るく 健康的(?)な お話にしたいと思います。