2015年、春のコンテストシーズンが始まりました。
毎年どんな話を作ろうか考えていましたが、今回は比較的早くから決めていました。
以前に神社に有る鏡を見せてもらったときのお話。神様とは自分の中にいるものなのだというものを、体験談を通して伝えようというものです。
振り返るとアメリカンな明確なスピーチが主流であるトーストマスターズにおいて、よくまあ教訓めいた抽象的なメッセージの話をしようとしたものです。
実は当時もそんなことを漠然と思ったのですが、こうした話こそが日本語のスピーチなのでは?と思い始めていたことも事実です。
そして臨んだ、神奈川トーストマスターズクラブ内コンテスト。
私は2位でした。次のエリアコンテストに進むことはできるし10人近くが出場した中での2位ですので、それなりに大したものではあるのですが、優勝に届かなかったのは悔しいものです。
優勝はI黒さん、ご自身の自己開示としての結婚生活のご苦労とお母さんからの励ましによる転機、そして新たな決断を素直に振り返り伝えられたスピーチでした。
それはご自身の葛藤からの気付き、そして振り返る今を通して成長した姿を7分間の中で見事に描かれたものであり、そうした話し手の姿に聴衆の誰もが胸を打っていることが伺えました。
ひと月近く後のエリアコンテスト(地区大会)、そこでもう一度I黒さんと競うことになるのですが、結果はクラブコンテストと同様、I黒さんが優勝し私が2位でした。
ディビジョンコンテスト(南関東大会)へ駒を進めるのは優勝者のみ、私の2015年の春のスピーチコンテストの挑戦は、こうして幕を閉じました。
敗れたことは仕方ない、では話の内容を変えるべき立ったのだろうか?
コンテスト終了後に反省をする中、自分に問いかけました。
なぜかは分からないけれど、内容は変えたくはなかった。見直しをしてまたどこかで話してみたい。
私には、作った中で気に入ったスピーチが何本か有ります。
そうしたスピーチは、時間が有る時に構成や言葉選び、主張の見直しをしてリメイクしています。この時のコンテストスピーチもそんなスピーチのひとつでした。
このスピーチはこの後も手を入れ続け、後に別の舞台で日の目を見ることになります。