2014年-2015年度。この時期は私にとって会長としての責務、スピーチの大会勝って認められたいという評価への渇望、そしてこの活動以外に仕事で業務内容が変わったことでの疲労でくたびれていました。

 今であればそんなものだと笑って流せる様なことであっても、この時はひとつひとつ過剰なまでに真面目に見過ぎていたのでしょう。

 2014年秋季大会のテーマは、”ユーモア”でした。
 いわゆる荒唐無稽ではないがコミカルで楽しい話をするというもの。

 義務や「あるべき姿」という意識がプレッシャーになっていた当時の私にとって、スピーチのテーマは正反対のものだったのです。しかし、そんな事を考える余裕も当時はありませんでした。
 エリアコンテスト当日。

 これでいいのか?もっと直せたのではないか?
 
  コンテスト用に作ったスピーチも、自然に言葉にできるはずの部分を無理に改造(改良とは言えない)していました。

 もっと大げさに!・・・もっと盛り上げて!・・・

 必死さが伝わるスピーチでは笑いなどおきません。聴衆は、言葉だけでなくその後ろにある人物の心境まで掴みに来るのですから。
 ・・・というアドバイスを、当時の自分にしたいぐらいです。

 そして。自分のスピーチの番。

 5分位経ったでしょうか。

 頭から、次に出るはずの言葉が消えて、真っ白になっていました。


 何とか思い出して時間内にスピーチを終えたものの、用意したものを出しきれなかったことへの悔やみきれない悔しさ。 

その後、江戸トーストマスターズのK口さんのスピーチ。
昨年の秋季大会(ほら吹き)と同じ格好で敢えて当時のことを語る内容。何より、ぎこちなさの無い自然体での伝え方。

そして結果は、K口さんが優勝、私は2位でした。

無理をすれば、必ずどこかに弊害が出ます。
行動にも、気持ちの在り方にも、言葉の選び方にも。

 

そのことが鮮明に表れたコンテストでした。

しかし。

そのことに気付かなかった私はもう2年程、その無理を重ねることになります。