仮定法とは、ある事柄を事実としてではなく、想像や願望として述べる表現です。中学校の教科書には出てこなかったと思いますが、日常会話でも予想以上によく使われますので覚えておきましょう。使用頻度の高い「仮定法過去」、「仮定法過去完了」を中心に復習します。


1.仮定法過去

(1)仮定法過去の基本形

・「現在の事実」と反対のことを仮定して言う場合に、「仮定法過去」を用いる。

・「If・・・過去形(be動詞は常にwere)・・・,・・・should/would/could/might+原形」という形をとる。

例:もし私が鳥だったら、空を飛べるだろうに。
  If I were a bird, I could fly in the sky.(仮定法過去)

→ 私は鳥ではないので、空を飛べない。
As I am not a bird, I cannot fly in the sky.(現在の事実)


例:もし私が金持ちなら、海外旅行ができるのだが。
  If I were rich, I could travel abroad.(仮定法過去)

→ 私は金持ちではないので、海外旅行に行けない。
  As I am not rich, I cannot travel abroad.(現在の事実)
  

(2)仮定法過去を用いた慣用表現

・I wish~「~ならよいのに」

例:それが本当ならよいのだが。
  I wish it were true.(従属節に仮定法過去)

→ それが本当でなくて残念だ。
  I am sorry it is not true.(現在の事実)


・as if~、as though~「まるで~のように」

例:彼はまるで赤ん坊のように泣いた。
  He cried as if he were a baby.(as if以下が仮定法過去)

例:彼はまるで何でも知っているかのように話す。
  He talks as though he knew everything. (as though以下が仮定法過去)


2.仮定法過去完了

(1)仮定法過去完了の基本形

・「過去の事実」と反対のことを仮定して言う場合に、「仮定法過去完了」を用いる。

・「If・・・had+過去分詞・・・,・・・should/would/could/might+have+過去分詞」という形をとる。

例:もしあの時、彼が私と一緒にいてくれたら、私はあんなことはしなかったのだが。
  If he had been with me then, I would not have done such a thing.(仮定法過去完了)

→ あの時彼は私と一緒でなかったので、私はあんなことをした。
As he was not with me then, I did such a thing.(過去の事実)


例:もし(あの時)私が金持ちだったら、海外旅行ができたのだが。
  If I had been rich, I could have traveled abroad.(仮定法過去完了)

→ 私は(あの時)金持ちではなかったので、海外旅行に行けなかった。
  As I was not rich, I could not travel abroad.(過去の事実)
  

3.その他の仮定法

(1)要求・提案を表わす節の中で動詞原形を使う(仮定法現在)

例:私は彼がその金を私に返すことを要求する。
  I demand that he pay me the money back.


例:私たちは彼にもっといたらと提案した。
  We suggested that he stay longer.


(2)「if」節が無くても仮定法を表わす表現

例:水がなければ地上に何も生きることはできないだろう。
  Without water, nothing could live on the earth.(if節→前置詞句)

= iIf there were no water/if it were not for water, nothing could live on the earth.


例:本当の友人だったら、あなたを裏切らないだろう。
  A true friend would not betray you. (if節→名詞)


他にも、相手に柔らかく物事を伝えたい時に使われるwould, couldも仮定法から来ています(婉曲表現と言います)。


日常会話でよく使われる、"That would be great!"(それは素晴らしいでしょうね) なども、「現実と反対のこと」よりももっと実現の可能性が高いことでも、「(あなたがそうしてくれたら)素晴らしいだろうに」と柔らかく伝えるために仮定法を使ったものです。


ちょっと嫌なことをしなければならない時に言う、"I could live with that." (それでもいいよ、我慢できるよ。) などもそうですね。


仮定法を気軽に使って、会話をスムーズに楽しんで下さい。


今回も私のブログを訪れて頂きありがとうございました。