英文法・語法は奥が深いですが、基礎の復習は今回でおしまいです。普通の日本人が、5、6割の出来でもいいから意思を外国人に伝えられるようになる、という目標を達成するのには十分以上の基本を学びました。後は練習あるのみです。

さて前回、時や場所を表す前置詞を復習しましたが、その他の原因、目的、手段などを表す重要な前置詞の用法学びましょう。


3.原因・理由、目的・結果などを表わす前置詞

(1)原因を示す前置詞

・fromは直接の原因、throughは間接の原因を示す。fromの次には原因を示す語が続き、throughの次にはふつう抽象名詞が続く。

例:彼は食べ過ぎで病気になった。
  He became ill from eating too much.

例:彼はよく不注意から失敗します。
  He often fails through carelessness.


・ofとfromは共にdieに伴って死因を示すが、die ofは病気、飢餓、老齢などに用い、die fromは負傷、不注意などに用いることが多い。

例:私の母はガンで死んだ。
  My mother died of cancer.

例:彼は過労で死んだ。
  He died from overwork.


・atとoverはともに感情の原因を示すが、atは「見て、聞いて」というような意味を持ち、overは原因となる事柄を示す。

例:そのニュースを聞いてみんなびっくりした。
  Everybody was surprised at the news.

例:彼女はなくした指輪のことが悲しくて泣いた。
  She cried over her lost ring.


・withは挙動の原因を示す。(体に与える外的原因など)

例:乗組員は寒さで震えていた。
The crew were shivering with cold.



(2)理由を示す前置詞
・forは理由を示し、onは根拠を示す。

例:彼は金を盗んだために罰せられた。
  He was punished for stealing money.

例:彼は怠惰であるという理由で解雇された。
  He was fired on the ground that he was lazy.



(3)結果を示す前置詞

・toは「結果として~が生ずる」の意。「to+感情を表わす抽象名詞」は「~したことには」という結果の感情を示す。

例:彼の家は焼けて灰になってしまった。
  His house was burnt to ashes.

例:私がひどく驚いたことには、私の犬は死んでいた。
  Much to my surprise, I found my dog dead.
= I was much surprised to find my dog dead.


・intoは変化の結果を示す。

例:水は熱せられて蒸気となる。
  Water is changed into steam by heat.



(4)目的を示す前置詞

・forは目的や意図を示し、afterは追求の意が含まれる。

例:彼女は生活費を得るために一生懸命働いた。
  She worked hard for her living.

例:人々は幸福を求める。
  People seek after happiness.


・onは「旅行、用事」などの前に置く。

例:彼は用事の仕事で東京に出かけた。
  He went to Tokyo on business.



4.行為者・手段、材料・出所、その他を示す前置詞

(1)行為者、手段を示す前置詞

・byは受動態に用いてその動作の行為者を示す。交通、通信の手段なども示す。

例:シーザーはブルータスに殺された。
  Caesar was killed by Brutus.

例:私は自動車で会社に通勤します。
  I commute to office by car.


・withは道具を示す。

例:ナイフで肉を切りなさい。
  Cut meat with a knife.


・inは手段を示す。

例:黒インクで書いても良いですか?
  May I write in black ink?


・throughは仲介的な手段を示す。

例:私たちは望遠鏡で星を見る。
  We look at the stars through a telescope.


・withoutは「~なしに」の意を表わす。

例:彼はこれをナイフなしで作った。
  He made this without a knife.



(2)材料・出所を示す前置詞

・材料を示すのにはofかfromを用いる。材料のもとの形が変化しないときにはofを、製品と材料がすっかり変形しているときにはfromを用いる。

例:この家はレンガでできている。
  This house was made of brick. (*レンガ造りの家は外からレンガが見える。)

例:ウィスキーは大麦からつくられる。
  Whisky is made from barley. (*ウィスキーを見ても大麦は見えない。)


・人間について言う時にof、fromを使って家柄、出身地を示す。

例:彼は貴族の出である。
  He comes of a noble family. (家柄)

例:私は神奈川県出身です。
  I come from Kanagawa Prefecture. (出身地)



(3)その他注意すべき前置詞

a.関連を示す前置詞

・ofは単に人や物の存在について、aboutは詳細について用いる。

例:そういう人のいることを知っていますか?
  Do you know of such a man?

例:その男のことで何か知っていますか?
  Do you know anything about him?

・onは演題、研究項目について用いる

例:彼はスタインベックに関する論文を書いています。
  He is writing an essay on Steinbeck.


b.標準・割合を示す前置詞

・byは計量の基準を示す。

例:肉はポントいくらで売られる。
Meat is sold by the pound.


・atは値段・速度の割合を示す。

例:私はその本を500円で買った。
  I bought the book at 500 yen. (*「1冊500円の割合で」の意味)
→ I bought the book for 500 yen.  (*「500円の対価で」の意味)

例:私は車を時速50kmで運転した。
  I drove my car at (a speed of) 50km per hour.


c.分離・付着を示す前置詞

・fromは分離を、toは付着を示す。

例:彼女は病気から回復した。
  She recovered from her illness.

例:私は自分の信念に固執する。/自分の信念を貫く。
  I will stick to my beliefs.


・ofは奪取・除去を示す動詞と共に用いる。

例:彼らは私から金を奪った。
  They robbed me of my money.


d.その他注意を要する前置詞

・程度、差異を示すby

例:彼は私より5cm(だけ)背が高い。 
  He is taller than I by 5cm.


・除外を示すbut、except

例:私たちは日曜日以外は毎日仕事をする。
  We work every day in the week but Sunday.

例:この仕事はあなた以外誰もできない。/あなたにしかできない。
  Nobody can do this job except you.


・付帯状況を示すwith

例:彼女は眼に涙を浮かべて話した。
  She spoke with tears in her eyes.

例:私は膝にギターを乗せてテネシーからやってきた。
I came from Tennessee with my guitar on my knee.


・生活の手段を示すon

例:彼はわずかの収入で暮らしている。
  He lives on a small income.


・反対を示すagainst

例:あなたはお父さんの意思に逆らってはいけない。
  You must not act against your father’s will.

例:私は戦争に反対です。
  I am against war. (cf. I am for war.戦争に賛成して)


・比較を示すwithとto

例:あなたの答えを彼のと比べてごらんなさい。
  Compare your answer with his. (Compare A with B = AをBと比べる)

例:人生はしばしば航海に例えられる。
  Life is often compared to a voyage. (Compare A to B = AをBに例える)



5.前置詞を使った良く使われる成句・熟語

<名詞+前置詞>

・something of~ (ちょっとした)
・something like~ (~らしいもの、~のようなもの)
・be a stranger to~ (~の経験がない)


<形容詞+前置詞>

・be anxious about~ (~を心配している)
・be anxious for~ (~を切望する)


<前置詞+名詞>

・at hand(手近に)
・in hand(手にして、着手中)
・on hand(持ち合わせて、手元に)


<動詞+前置詞>

・consist of~(~から成る)
・consist in~(~に存する)
・consist with~(~と両立する、調和する)


<前置詞+名詞+前置詞>

・by means of~ (~によって(手段として))
・by way of ~ (~経由で、~(を手段)として)
・for the benefit of ~ (~のために(利益))
・for the purpose of ~ (~のために(目的))
・for the sake of~ (~のために(目的・利益))
・in front of ~ (~の前に)
・in place of ~ (~の代わりに)
・in proportion to ~ (~に比例して)
・in respect of~ (~に関して)
・on account of~ (~のために(理由))
・on behalf of~ (~に代わって(代表))
・with regard to~ (~に関して)
・with respect to~ (~に関して)


<接続詞、副詞、現在分詞、名詞+前置詞>

・as for~ (~はどうかと言えば、~に関しては)
・as to~ (~については、~に関しては)
・because of~ (~のために(理由))
・instead of~ (~の代わりに)
・out of~ (~から)
・according to~ (~によれば、~に従って)
・owing to~ (~のために(理由))
・thanks to~ (~のおかげで)


いかがでしたか? 前置詞の核となる意味を理解したら、あとは例文を繰り返し音読して、例文ごと用法を覚えてしまいましょう。


次回から英語を喋れるようになるための別の練習方法に触れていきます。


私のブログを訪れた頂きありがとうございました。