『障子の国のティンカー・ベル』レポート-Part1- | 鶴田真由応援ページ

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女優・鶴田真由さんを応援するサイト(ミラー)です。

3月上京した際まさか8ヶ月後に再上京するとは夢にも思いませんでした。

オフィシャルの日記で「たぶん舞台されるだろうナァ...」とは思ってはいましたが、-まさか-の「ひとり芝居」。
雑誌の掲載でも何度も登場してきた言葉「二度目で大丈夫???」---正直私もそう思ったけれど、こういうところが私がツルマユファンになった要因のひとつでもあったりする。
表向きには「静」なんだけれど内側では「動」を感じるというか、上手く言えないけれどそういう真由さんの姿を見るのがすごく楽しみなのです。
何気ない素振りでいながらも前向きな、表には決して見えない静かに燃える何かが今回も見られたら・・・。

アナウンスによると9月8日がチケット発売日。
この日は早朝から遅くまで用事が入っていて電話をかけるなんて絶対無理・・・一般発売でハズレたら目も当てられない。
どうしようと考えていた矢先に声をかけて下さる方があり、他力本願ではあったけれどBunkamura会員の先行予約で入手。
ホント助かったー・・・ありがとうございました。
そうこうしているうちにまだまだ先だと思っていた11月はアッという間にやってきた。
ツルマユファン2002年の大イベント、はじまり、はじまり~!

<<2002.11.23 土曜日>>
観劇当日連絡が入る。
かくさんはすでに当日券待ちで並んでいるらしいしOGさんは「行けるように...」とのこと。
同じくこの日観劇するあ~るさんからもメールがはいる。
あ~るさんは両国にいるらしく、一足先に森下駅に向いかかっていた私は現地で落ち合おうと返信。
しかし私のあまりにもとろい行動ですでに駅構内にはあ~るさんの姿が・・・苦笑いするしかない。(汗)
ベニサンピットまで、さっきの行動のとろさの話やとある件であ~るさんに「これでもか!」と言われんばかりにケチョンケチョンに言われながら歩く。(笑)
あらためて自分がどこへいってもどんなメンバーでも「ボケ役」だということを再確認。
---「きっとかくさんにもこの話するんやろな~、また言われるよぉ」...この予感はのちに大当たり。---
何とか持つかと思った天気も開場を前にとうとう泣き出す。
とにかくこの日はとても寒かったうえにこの雨。
近所の軒下で雨宿り・・・なんだかワクワク。
そうこうしているうちにかくさんも無事当日券getできたよう。
入り口ドアが開いていてそこから中を覗いてみる...「オォ~サトラレ共演者に教授に竹中さん・・・」花が並んでる。
声がかかり番号順にならび会場内へ。
建物の雰囲気も手伝って「手作り感」を感じる。
会場内はすでに観劇された方の言われていたとおり前方が空いている。
「ウ~ン確かに舞台に近すぎる感じがするから空いてるのかなー?」と思いつつ席を確保。
客席とほとんどフラット状態な舞台。
「幕」はないからすでにこの時点で舞台セットは見えていて、舞台奧には台所と食卓などがボンヤリとライトアップされいる。
舞台手前には白のレースの生地を何種類か組み合わせ縫い合わされたものが舞台いっぱいに敷かれている。
これがどんなふうに演出されるんだろうといろいろな想像を巡らせながら開演を待つ。
前説のあと会場内の灯りがおとされる。

『ポトン、ポトン...』水道蛇口から水の落ちる音。
『カチ、カチ、カチ...』時計が時を刻む音。
『オギャ~、オギャ~...』赤ちゃんの泣き声。
目の前には先程まではなかった大きな障子が閉められ、そこにはガス管が大きな影絵となって浮かび上がっている。
ガス管が捻られ『シューッ...』とガスの漏れる音とともにその様子もレースのハンカチのようなものを使い影絵となって映し出される。
映像の清水さん、バンザイ!
「これってCGとか使ってるのかナァ」と思いながら見る。
すると舞台上に敷かれていた白のレースの生地が舞台の数メートル奧で立ちのぼる。
赤いレーザーポインターがレース上をあちらこちらと動き回り、そうかと思えば舞台中央にある穴に向かってグルグルと回り始める。
すると・・・シュポーンッ!---出た~ッ!(笑)
そこから白い衣装を身にまとったツルマユティンク登場!

『赤ん坊がね、生まれて初めて笑ったときにその笑いが千にも砕けて、それがみんな千々に飛び跳ねる。そいつがそうご明答、妖精になるんだ!』

この真由さんの姿を見て「カワイイ!」と言わずにいられないくらいにかわいかった。
ティンカーベルバンザイ!
実年齢に沿って言うにはあまりにも失礼な表現かもしれないけど、本当に「かわいい」という言葉がピッタリ。
それにつま先が長くなってる靴下、これがまた可愛さ倍増。
踏んじゃうんじゃないかとかすべってしまうんじゃないかといらぬ心配をしながら見る。
第一声を発してからというものテンポよく先に進む・・・しゃべる、動く、全く休むところがない。
声はよく通るしバッチリ、のども心配したほどでもなさそう。
「あとは歌だなぁ」なんて思いつつ聴く---「なんやぁ心配するほどやないなー、上手やん」(笑)---
『女のっこが男のっこに恋をすずらん、心うきくさ、花がサフラン...』
とてもカワイイ歌!...音楽担当のbibi silenceさん、鈴木さんバンザイ!
でもさすがにこの日は2回公演と言うこともあって、高音はかなりきつそう。
ツルマユティンク、ファイトーッ!

『まずは北半球を湖に浮かべまして、それが影のように映ればおなぐさみ。そう、そこが妖精の国さ!名づけて南半球!』

すると舞台手前に広げられていたレースの四隅がワイヤーでスルスルと上部へ。
舞台センターの穴の周りを円形にたるませてあった部分が少しずつ姿を現し、立体化して南半球の形となって上部に現れる。
お芝居の原作を読んで一番感心を持っていたのは「南半球」がどんな風に演出されるかだった。
---なるほどーっ、レースがうまく透明感を出しているし、かわいくキレイ!スゴイ演出、考えてもみなかったぁ。
いかにも妖精の国っぽい。
---これって美術の担当なんだろうね?違うかな?たぶんってことで...中山さんバンザイ!
すでにこの演出を見ただけでなんだかうれしくなって、顔がにやけたのが自分でわかった。(笑)
ここで先に録音したという曲が流れる・・・これはちとむずかしくないかぃ?
普通の曲とチョット違う感じでいかにも舞台っぽい。
この曲が始まるとティンカーは障子の後ろに入ってしまい影絵となって舞う。
なかで側転をする場面があり「えっ?まゆさんてこんなんできるんですかー?」とふと素朴な疑問...何だかイメージ違うナァ。(笑)
このあと曲の終了と共にティンクはピーターとなって登場。

『みんなひっかかっただろう。そうだよ、僕は本当はピーターパンなんだ。ティンクの奴の真似をしてみたのさ』

白と緑の広幅の斜線柄の衣装。無難に世間一般の人が連想するピーターパン。しかし靴は派手だった。(笑)
台詞、立ち回りもなかなか少年っぽくていい感じ。
でもティンカーの姿で影絵となって踊ったすぐあとに「こんなに早く着替えることできるかなぁ」などとまたもや疑問が浮上。
---「ひょっとしてあの側転の時点で影武者???」・・・誰でもできる側転だけど、どうも真由さんから想像できない。(笑)
このあたりは確か観客との絡みがあるはず・・・そう思っていると例の台詞が始まった。
『何故りんごは落ちるか。当たり前じゃねぇか、りんごが浮いてたら気持ち悪いだろう。何故鳥は空をとぶか?浮力だ?馬鹿、鳥は自信で飛ぶんだ。鳥の顔をみろよ!・・・遠慮するなよ。周りにいる人間の顔を見ろよ。遠慮するなよ。見ろってば!...』
ナントこの日、絡まれたお客というのが我らお笑いトリオのひとりだった。
---「ウワッ、うれしそうな、はずかしそうな顔。にやけるなって!」(笑)
舞台上ではツルマユピーターが「飛べる!」と言って飛んでいる。舞台中央の穴に落ちはしないかとまたもやいらぬ心配をしながらみる。
ほとんど原作に忠実な台詞だけれど、原作のイメージを壊さぬまま演出されているようにも思えたり。
原作に忠実な台詞と言うことは、あのページを丸暗記ってこと!?・・・恐るべしツルマユ。
ティンクとピーターを上手く演じられていて話の中に引き込まれる。
「ゴーゴーピーター!レッツゴーピーター!」の場面。
一回見てすぐにお気に入りの場面に。
「さん」や「硫酸」の話、「あひる」に話を聞いたという場面で「このバカタレがと思ったけれど...」のあの真由さんの演技に笑ってしまった。

『そもそも人間は何故恋をするか。人間には男と女の二種類しかいないと思っていますな。そこに誤りの素があります。誤りの素にお湯を注ぐとノアの洪水が出来上がります...』

この話もとても興味深く見た場面のひとつ。
男と女のほかに腕が4本、足が4本、顔が2つのアンドロギュノスがいました。
しかし二つに割ると人間の仲間。男と女がくっついているのがアンドロギュノス。
強いアンドロギュノスに嫉妬した神はその体を2つに裂いてしまいました。しかし裂かれた体はお互いを「こっちへこいよ、こい、こい、恋って」呼び合い、それで別れ別れになった男と女は今でも恋をすると言う話し。
なんだか説得力ある。ピーター曰く恋をしてもいいのは4人だそうな・・・。
ひとり芝居なんだけどひとりじゃないというか、チームワークを感じるひとり芝居。
上手く影絵と連動してたように感じました。
それに舞台横で演奏されていた男性・・・ピアノとトランペットと2種類の楽器を同時に演奏したり場面場面でいろいろな楽器を操るスゴイ人!
別な意味で助演男優...鈴木さん(たぶん)バンザイ!。
ピーターの場面ではさまざまな演技を見ること出来てある意味見所!-女優・鶴田真由を堪能-
「男のっこが女のっこを恋でフリージア・・・」
ピーターの服を脱ぎながら一変して悲しそうなティンクに。

『ピーターの金色の雨の服を着てくじゃくの羽根の頭飾り付けて、こうして一日に一度ピーターの声色を使って遊ぶのがティンクの意地悪な趣味なんだ』

この台詞で始まるピーターの回想場面。
障子の向こうには影絵となった操り人形のピーターと人形ケースに入った曳子(えいこ)。
人でなしの恋の話のはじまり。
ピーターは曳子という人形に一目惚れをする。
ピーターも半端な人だけど、曳子は人形。
人形ときたら人じゃない「人でなし」・・・この恋は「人でなしの恋」でした。
ショーウィンドウに向かって「曳子!」と叫びますが曳子は答えてくれません。
聞こえてくるのはショーウインドウのガラスをこえて曳子がはいっているガラスケースがピーターの声にこたえてゆれる曳子からの返事だけ・・・こだま(エーコー)。
『その人形の名前がなぜ「曳子さん」ではなくて「曳子」なのかようやくピーターにはわかる気がしたのです。「曳子」というその人形は、恋しい人を呼ぶ声のこだまを意味しているのだと』
「人でなしの恋」の歌を唄うティンカー・・・せつない演技と歌。
私的にあの人形のピーターパンがピノキオのごとくひとりで動き出しそうな感じを受け、妙に気に入ってしまった。

『人でなしの恋の話がココで終わればピーターは命を落とすことがなかったのです。ところがその晩、この障子の国でこのピーターの話のお話を子供に聞かせたお母さんの中のたったひとりがうっかりとタンスの中にお話をしまうのを忘れてしまったものですから、妖精の国が始まって以来のどじょっこに大きな裁判が始まりました...』

レースの立ちのぼったところと舞台上レースにはタロットカードがCG(?)で映し出され裁判の場面に。
ピーターは天井から降りてきたワイヤーにかけられスポットライトを浴びる。
『-絶対に言うなよ-と言うことが一体どういう意味をもつかは、子供なら誰でもご存じでしょう!修学旅行のフトンの中で、いいか絶対誰にも言うなよ、僕が一番好きな子はナァと。翌朝起きると学校中の誰も知らないものがいなくなっているほどの話題に・・・』
笑うところじゃないけれど、本当にそうだから笑えてしまう。誰でも身に覚えが、耳に聞き覚えがあるはずだ。
裁判開始の足踏みの音と共に真由さんひとりでそれぞれのカードの役をこなしていく。
よく役が入れ違ったりしないナァ(当たり前か!?)などと思いながら感心して見る。
ひとりで舞台上を走り回る真由さん。レースで足元がすべらないのかとまたまたいらぬ心配。
ピーターは自分がいきるか死ぬかの裁判中に居眠りしている。必死でピーターを弁護していたティンクはその様子に腹が立ち『ピーターを死刑にしろ!』と口走ってしまう。

『恋をするものは人である。人は皆死ぬ。よってピーター・パンは死刑に処す!』

判決が下り、ティンクとピーターは逃げることになる。
---真由さんの台詞量と動きにはひたすら感心・・・あの華奢な体のどこにあのバイタリティーがあるんだろう?
ワイヤーで吊り下げられたピーターと戯れる唄うツルマユティンク。障子に映し出された映像は花をあらわしたものだったろうか?
ピーターがワイヤーから外れるんじゃないかと目で追ってばかりいたから定かでない。(苦笑)
歌は楽しい感じで花の名前でしりとりをして遊ぶ。
『追いかける人間にはあてがある。捕まえるというあてがある。でも逃げる人間にはあてがない。掴まるということはあてじゃない。 それでもピーターもティンクもあてを捜した。恋をするあてを』
ここでも「人でなしの恋」の曲がいい感じ。

『ピーター危ない!』

すると不意に轟音、ドキッとした。
障子の向こうに映し出されたガス管が龍に変身。
---ピーターは勇敢にも、そうとう恐かった!
---ピーターは果敢にも、そうとう逃げたかった!
---ピーターは精悍にも、そうとう泣き出したかった!
---けれどもとにかく闘った!
そう発しながら赤く照らし出されている大きな障子をツルマユピーターは持っていた剣でバッサ、バッサと切り裂き、くぐり抜け、障子の裂け目から白煙(?)が場内へ流れ出てくる。
何だろう?このほのかな香り・・・木の香りかなぁ?どこかで匂ったことのあるような。
勘違いかな???いまだにその正体不明。

『とにかく勝った。ピーターは勝った。負けても勝ったというのが根っからの少年の証であった・・・』

大きな障子前に抜け殻のようになったツルマユピーターは座り込み「人でなしの恋」を口ずさむ。
またもやジーンとくる。
---ねぇティンク、僕はもう逃げるのをよそうと思うんだ。
---それは終わりにするってこと?
---いや、もう一度やるっていうことだよ。ねぇティンク
---僕はまた人でなしの恋をしたみたいだ
---曳子にかい?
---君にさ...
表側ではウッときていてもグッと我慢。押さえるの大変。
内側ではドォ~っと目からナイアガラの滝。
スコ~ンと心にホールインワン!
きっとみなさんの心にもダンクシュート!

『ティンク、冗談だからお願いだ。また追っ手がやってきた。僕はへっぴり腰で逃げるのはイヤだ。アンドロギュノスになって闘いたいんだ。「人でなし」と「人でなし」がひとつになって人よりも強いアンドロギュノスになりたいんだ。ティンク、冗談だ。』

原作よりいいやん、この話・・・むかし見た「フランダースの犬」よりグッとくる。
雑誌の記事で「他の人がやってるのをみたら絶対に悔しい思いをすると思ったから...」といわれた意味がよくわかった。

『大丈夫だよティンク。僕を飲んでもティンクでも僕でもない誰かががむしゃらに恋を始める。それも普通の恋じゃない、人でなしの恋をね。そうすれば「人でなしの恋」の数がこの南半球に殖えてくる。そしたらこの南半球でも恋ができるようになるさ。その時は、もしかして僕らアンドロギュノスは二つに裂かれて別々になってティンク来いよ、ピーター来いよって恋し始めるかも知れない。もう一度やるさ。ね、もう一度。』

いぃ台詞だぁ・・・。

『恋をするんだ。それも普通の恋じゃない、人でなしの恋をね。
もう一度、人でなしの恋を。』

アァ~感無量!サイコー!ブラボー!

席を立ち、会場をあとにしようとするとOGさんが・・・。