先日、HOSTESS CLUB WEEKENDERで来日を果たしたYOUTH LAGOON。非常に見に行きたかったです。当日に知りました。時すでに遅しなんという不覚。

タワレコで「The XX×●●!!」(忘れた)などという触れ込みに乗せられまんまと視聴。まんまとはまってまんまと購入。

ひとたびディスクをセットすれば、その重層的なベッドルームポップからは、親の青春時代の回顧を追体験するような、古いポラロイド写真の中を覗くような、メロウで豊饒なノスタルジーが押し寄せます。
アンビエントな甘いメロディーに、ビートバンドのような足元のしっかりしたリズム。
淡く甘く柔らかでいて、時にきらびやかで、時に躍動する、ダンスロックとベットルームの間隙を突く新鮮さ、なんて表現するともうややこしいですが、夢見心地でしかもうきうきと聞ける、高ポイントな一枚です。

HOSTESS CLUB WEEKENDER は今年6月にも恵比寿にて開催予定だそうです。ぜったいいく。

WWSが東京に来るやないかと、しかもゲストにデデマウス!と、渋谷はWWWに行ってまいりました。WWW、何気に初めてだったのですが、スペシャの運営ということでまぁ綺麗だこと。内装までばっちり手をかけられており、 ライブ空間にもはやカフェのような要素が
 (スペシャダイナーといい) 顔をのぞかせています。

一番手のLoveless
エレクトロサウンドに女性ボーカル、という構成はいまや市民権を得ていますが、田中ヤスタカ的な図太いビートにキラキラピコピコエッセンス、という印象ではありません。ズカズカとしたビートにぶ厚いギター、クラシックのフレーズ(曲名の知識がありませんでした)も取り入れ、どっちかというとV系と呼ばれるようなジャンルの匂いがします。さらにはノイズと、エレクトロユニットという一切のイメージを払拭するライブでした。
若い女の子のファンも多く、やはりV系寄りのファン層のハートをつかんだのではと思いました。

Droog
私このバンドとても好きでして。こう熱狂的なファンというわけではないんですが、ああ良いバンドだなぁ、という感覚。
ちゃんと不良している正しいロックバンド、というと変な表現ですが。ロックが泣き虫やら変態やらと様々カテゴライズされ枝分かれしていますが、彼らのルックス・アティテュード・パフォーマンスが、まさしくロックバンドと名乗るにふさわしいそれであることを多くの大人が感じているように思います。
10代のバンドが「ロックンロール以外全部嘘なんて叫んでいると、なんだか理由もない・出どころも分からない元気が湧いてきます。

DE DE MOUSE
この日は+His Drumerという、デデ・ドラムのBOBO・VJというミニマムセット。サンプラーとか多用した、こういうモバイルセット「らしい」ことをやっていました。いつものデデのステージを期待して見に行くと少し違うような物足りないような感はありますが、
DE DE MOUSEというアーティストのヒットした表情以外の一面(特に彼のルーツらしい音楽性)を垣間見ることができます。
この日のVJはなんていう人なんだろう。一つの画面に2~3の色のみの、平面図形やポリゴン
を用いて、自然界にあるものをデフォルメし(氷山・精子のように見えました)映像表現にしており、とてもすてきでした。

White White Sisters
この日の主催者、
White White Sisters。彼らの登場前のネオンライトのようなVJも好みでした。

エレクトロの手法を用いたロックバンドが所謂「ダンス」に傾倒しがちな昨今にありながら、WWSの演奏は極めてタイトでストイック。どっちかというと、ハードロックに打ち込みという楽器の加わった、一種のオルタナ・ハードロックという感じです。
この日のライブも一切のMCなし、ストイックに繰り広げられる演奏も、こう2000年代の日本のオルタナバンドを彷彿とさせ、ダンスロックパーティーバンドとは一線を画しています。

かのBOOM BOOM SATELLITESによく似た音楽性を持つともいわれますが、余分を削ぎ落したバンドとしての完成度の高さの象徴であり、名古屋という地場からそんな洗練されたバンドが出てきたというのだから、ますますすばらしいことに変わりないでしょう。

ライブというかバンド評になりました。
ロック・ミュージックに生きる人を描いた映画といえば、これ。

映画としての出来は平均以下なんですよね。ストーリーも構成も洗練されてなくて。ただ、ロック・ファンには堪らない映画。ロックの精神というか、ロックのばかばかしさとへこたれなさを、愛きょうたっぷりに描き出した映画です。(映画としての洗練されてなさも、ロックの一面の体現なのかもしれません。)

60年代ブリティッシュ・ロック全盛期、政府の統制の網の目をかいくぐり、海上の海賊ラジオ局RADIO ROCKから24時間ロック・ミュージックを流し続けた、気のいいDJたちのお話。 

死に直面してなお音楽を流す伯爵の叫んだ言葉が、若者たちの手で体現されるのを目の当たりにした瞬間、ロックの主張は決して青二才の絵空事じゃないと確信して胸が熱くなります。  
こちらがそのシーン
ピースマークを掲げた小舟が大挙して押し寄せたのを見た時は、不覚にも泣きました。ロックンロール。 ハッピー・エンドってウソくさくて嫌いなんですが、この映画を無理やりにでもハッピー・エンドにしてくれてありがとう。  

不良少年にもっと不良な大人たち、それととびきりキュートな女の子の人間模様はまさに喜劇、ボブのレコードが水中で散り散りになるシーンなんかは哀しくて綺麗。喜怒哀楽転がし転がりながら進む、ロックンロール・ミュージック。





ここ数日、あちこちでこちらのMVが話題になっています。



OK GOというバンドのMV。

なんと、1000以上もの「音のなるもの」を2マイル(確か)にわたって並べ、それを棒やらなんやら取り付けたシボレーで打ち鳴らしながら演奏するという、なんとも画期的というか・・・馬鹿と天才は紙一重というか・・・
しかしこの曲、ただ奇を衒っただけでなく、楽曲としてとても鮮烈です。

おもちゃの演奏ようなイントロから始まり、ピアノを打ち鳴らすなんともダイナミックなリズムが胸を打ち、さらに郷愁たっぷりのコーラスがぐっと胸に迫ります。
また、シボレーが移動する際の砂利を踏むノイズと「間」もまた耳触りがよく、楽曲としてもなんともすばらしい仕上がりです。

楽器を正しく使用してスタジオで録音しても、同様に素晴らしい楽曲になったでしょう。しかし、敢えて楽器を使わずあれやこれやを打ち鳴らす、このような実験的な演奏・録音を用いたことで、この曲の持つダイナミックさが際立っているように感じます。
アイディアと実践の完全勝利です。

OK GOといえばこちらも。
これでテレビ出演もしてるんですから、もうバンドなんだかなんなんだか。


ロックバンドをテーマにした映画には、否応なしにはまってしまいます。そんなバンドをめぐるストーリーを描き出した映画をいくつか紹介しましょう。こちらはその代表格ともいえる作品。


少年と、 大人の男と、 大人の男に取り入る少女と、 少女を見つめる少年。 

めいっぱい背伸びした十代の瞬間。 という誰もが憧れるような青春の出来ごとが、むずがゆく、くすぐったいストーリーです。 終盤、少年の成長みたいな話にすり替わっていくのが、スキャンダラスな設定で始まった映画の雰囲気からすると、いただけない気もしますが。

みんな子どもで、馬鹿で、そんな馬鹿なことやってるって甘美さが、まさしく青春。 
ペニーだってそう、自分では分かっているつもりでも、
いい女のように振る舞っていたって、その実は程遠いただの女の子。  結局は身も心もひとりの男に入れ込んでしまう馬鹿な女の子なのです。

ペニーのチャーミングでセクシーな笑顔、ウィリアムのあどけないキュートな笑顔、表情としても印象的ですが、そのどちらもが少年少女の心情を語っていてまた心に残ります。 

あとあそこね、バスに乗った一行が、ひとりまたひとりと歌い出すシーン。あれがいかもにロックンロールで名シーンです。