The Brixton Academy とともに言い当てたいのが、"#9"

The Brixton AcademyのVJをはじめCDなどのアートワークを手掛ける、VJ・デザイナー。
TBAのライブの気取った演出といかすアートワークはすべて彼の仕業です。
TBAのepを手に取った時、しがない文系学生ながら彼のセンスに痺れました。


センセーショナルな色彩や幾何学模様を用いながら、それらを見事に調和させた彼の作品は、黄昏時の空模様「マジックアワー」のようであります。
親和性の低い図形や色彩が見事に配置され、相反する昼と夜が溶け合って美しい夕暮れになるように、調和されたすばらしいグラフィックデザインを生みだします。
TBAのアートワークでは、"Vivid"のジャケット内側がまさしくそれで、すばらしいです。

決してセンセーションのみに傾注せず、ビビッドかつ調和のとれた美しさ・センスをグラフィックとして表現する#9。

「あいつ」や「にゃあお」とよばれるキャラクターシリーズやiPhoneスキンのデザイン、最近ではmimiclageというブランドを立ち上げるなど、活動の場を広げています。
グラフィック集をぜひ出してほしいものです。

http://hash-nine.com/ 

1月28日にWOMBで開催されたThe Brixton Academy とCanopies and Drapesのリリースツアーファイナル。
この日のことを自分の言葉に残したくて、このブログを開設しました。


その他の出演者は、
Hotel Mexico
Orland
the telephones
どのバンドも素晴らしかった。

telephonesが一番手にガツンとやるのだろうと思い込んでいたけど、予想を反して、静かに緞帳を上げるようなHotel Mexicoの演奏で始まったのは、とてもパーティーの雰囲気を汲んでいて粋でした。
Orlandのライブは、演奏もオーディエンスの反応もアッパーで、壮観でした。

そして、この日会場に訪れたオーディエンスの大半のお目当てだっただろうTBA。
いつものような素晴らしいライブへの期待で胸がいっぱいでしたが、ライブ開始後間もなく伝えられた「重大発表」のせいで、この日の1曲目がなんだったか覚えていません。2曲目はso shyだったな。

お決まりのシャンパンに、vo吉村の伸びやかで甘い歌声、タイトかつきらびやかな演奏。TBAのライブはいつも、とてもロマンチックです。

そして、3,4曲終えたところで、例の重大発表が。
「TBAは、3月で、終了します。」

まさしく、会場に衝撃が走りました。彼らは音楽活動を続けるし、これはポジティブな宣言であることを説明しますが、その後の会場はなんだか見ていられなかった。突き付けられた事実に、憚りもなくむせび泣く女の子たちは醜くもありました。それを突き放すように、次の曲は始まり、ステージは進行していきます。

突然、ひとりのファンがステージに飛び乗りました。
彼女もまたぼろぼろと泣いていました。
スタッフの注意も聞かず、ひとりまたひとりとファンがステージに上がり、事態に収拾がつかなくなり、テレフォンズ石毛が出てきて、降りろよ、と怒鳴る始末。

彼らと同じ場所に立ちたかったのでしょうか。しかし、称賛されるべきではありません。愛あまっての行動であっても、演奏中のバンドに立ち入るものではありません。ただ、あそこから見える光景は痛快だったことでしょう。 

最後にやった曲はよく覚えています。最近のライブではめっきり演奏しなくなった、Turn Around。
冒頭鳴り響くのあの甲高いシンセに、踊りたい高揚感と泣きたい衝動が同時に押し寄せます。それはいつものことなのですが、ただこの時は特別でした。

これが彼らの最後の演奏という状況に、オーディエンスが感極まった瞬間に、あの場にいた誰もが愛する一曲。計算してのことだか否か、できすぎています。そこまでひっくるめて、なんてドラマチックですばらしいライブを、最後に残していくんでしょうか。

彼らも大好きな曲だと言います。もちろんわたしたちオーディエンスも大好きな曲です。
ただ、”Tonight, I cry ~That is the way we get together”だなんて、
デビュー時に作った歌詞が、ラストライブの最後の一曲でこんな胸に迫る台詞になり変わるなんて、やはりドラマチックすぎます。

わたしがTBAを初めて見た、3年前のkings vol.2。3曲入りのepをリリースした直後です。その時トリをつとめたTBAが最後に演奏したのも、Turn Aroundでした。
ギターを弾きながらふと笑顔になった吉村氏を見て、わたしもとても晴れやかな気分になったのを、なぜだかずっと覚えています。それ以来、ずっと彼らのファンでした。

演奏終了後、VJ#9によって投影されたメッセージはあまりにもきざでした。

終了するなんて言っておきながら、see you in a dreamだなんて。

Thee Michelle Gun Elephantのラストライブを彷彿とさせる演出ですが、彼らTBAとLave Actionのがずっときざです。

The Brixton Academy、パーティーナイトの熱とロマンスを体現する、東京インディーシーンきってのきざなバンドです。

近々、とてもポジティブな発表があるそうなので、その発表が我々の心を躍らせてくれることを期待して待つことにしましょう。