結婚しない若者の深層
先日の「朝まで生テレビ」で、少子化の問題に触れて、その原因について討議されていたらしい。
春風亭小朝のブログで知った。
私は番組は見ていない。
過去には番組を見ていたこともあったが。
見なくなった理由は司会進行の田原総一朗の老害が酷過ぎるため。
パネラーが発言している最中にも、遮って自分の意見を語る。
これは逸走、暴走に等しい。
「そんなことを聞いているんじゃない」などの暴言も珍しくない。
発言を遮って話す点においては、宮根誠司も同列だが。
テレビ朝日も当人に引導を渡すのに当惑しているのかもしれない。
テレビ朝日が黒柳徹子に引導を渡せないでいるうちに、彼女が亡くなるまで、あるいは要介護5に該当するまで、番組を続けざるを得なくなった推移と相似形と思える。
テレ朝の首脳陣は優しくて、温厚な人格の面子で代々、構成されているらしい。
外形的な巷談はともかく、「なぜ結婚しない人が増えているのか」という討論のテーマに「苦労している自分の親を見ていれば、結婚に夢を持てない」という意見も出ていたらしい。
誰の発言か知らないが、余りにも雑駁で下等で、単細胞の持論と言える。
偏差値の極めて低い女子大生と大差ない視点と言える。
そもそも、苦労って何?
21世紀は苦労が多くて、昭和は苦労が少なかった?
昭和のほうが、よほど貧乏だったはず。
私も勿論、そのカテゴリーで育った人間である。
詳細は割愛するが。
他の発言としては「親といるほうが楽だから」という理由も。
この理由については、典型的な「育てたように子は育つ」と言える。
再三、引用するが、相田みつをの至言である。
親離れできない子供、子離れできない親、の実相が際立っている。
親子の間に蜜月は要らない。
最悪は親が死んでも何もできずに、遺体を放置して警察沙汰になるだろう。
別の発言としては「夫(他人)のために自分が奉仕したり、時間を奪われることが理解できない」という理由も挙がったらしい。
この心理が日本人の脳内に増幅していれば、離婚率も上昇して、離婚が日常茶飯事になっているのだろう。
つまり、自分を中心に地球は回り、自分を中心に世界は動く、という精神構造である。
自分自身が絶対的な価値基準である、という観念。
だから、交通法規さえ守らない。
若干、逸れたが、自分の生き方の一部を犠牲にしないと、家族は成立しない。
そして、意識や思考回路だけでなく、統計的かつ客観的な数値を重視しなくてはならない。
1970年代の後半くらいから、この問題は深刻化が予見されていた。
当時の新聞記事の内容だが、適齢期を20歳~35歳と定義して、これに該当する男性と女性の総数を比較すると、男性の方が約60万人多いという指摘だった。
近年の数字は調べていないが。
戦前や戦後間もない頃は、男女の割合は概ね同じだったらしい。
元々男子の方が多く生まれるが、男子の乳幼児の死亡率が高かったため、結果的に男と女の数に大きな差異がなかったらしい。
しかし、その後医療が発達して、死亡率が低くなり、結果として男子が多くなっている。
物理的に結婚できない沢山の、大勢の男子が現代には必ずいる。
いずれにしても、以前にもブログに記したと思うが、これだけ電脳遊戯と仮想現実の時空が発達して、デジタルの大海の中で自遊時間と余暇活動を謳歌していると、肉体よりは神経の官能を、その領域のアドレナリンとドーパミンの欲求が強くなっていることは間違いないだろう。
複数の角度から多面的に、中長期的に対処する必要がある。
この約半世紀の間、自公政権が実質的に何もしなかった、怠慢と不作為の極みだったことを強く指弾する。
危機感も責任感もなく、歳費を受け取るだけ。
奴らは政治家ではなく、政治ブローカーだから。