関口メンディー:離脱の功罪 | 硝子の中年のブログ

関口メンディー:離脱の功罪

  関口メンディーが6/25で所属事務所を退社し、グループも脱退すると発表。

昨日、記者会見を行った。

同席したメンバーからは温かく送り出すようなコメントは聞かれず。

「戻ってくる選択肢はない」「納得していないし、怒っている」などの辛口や反発の文言が続いたようだ。

まるで、立つ鳥跡を濁すような、後ろ足で砂をかけるような本人の言動に対する反応と言える。

  意外でもあるし、かなりレアケースと言える。

お世辞というか、悪くても社交辞令的な話が聞かれるのが通例。

結束力、団結力が強いことは分かるが、本人の意思を尊重することが大事。

当り前だが。

個人の抱えている事情は全く異なる。

それを無視して、特定の組織に縛ることは論外と言える。

それこそ、ブラック企業の態様に限りなく近い。

  人はロボットではない。

能力も感性も、適性も資質も違う。

思考回路も健康状態すら異なる。

以前は同じ方向性でも、現在はベクトルが違うことは日常茶飯事。

同じ夢を見られなくなっても、何も不思議ではない。

  同調を強いるのであれば、例えば女子のアイドルグループは、いつの時点で辞めるべきなのか。

全員の了承了解を得なければ、辞めることは不適当なのか。

今どき、古臭すぎる。

殆ど終身雇用の発想か。

離合集散は世の常である。

  プロ野球やサッカーの選手の場合、シーズン途中でも移籍やトレードが発生する。

本人の意志ではないにしても、古巣に拘っていても、時間の無駄である。

話は前後するが、仕事を続けていく中で、マンネリを感じたり、以前ほど完全燃焼できない自分を、惰性的に時間とエネルギーを費やしている自分を知覚することは珍しくない。

予定調和になって、新しい刺激を得られない傾向になる。

創作意欲も萎える。

サラリーマンですら、途中退職する。

夫婦でも離婚する。

  ましてや、アーティストや芸能人は単一のユニットに長く在籍していることの方が少ない。

ポップスやロックのグループで、一人もメンバーの入れ替えがなかった事例は、ほぼゼロに近い。

スマップも森且行が脱退している。

ジャニーズでは多くのグループでメンバーが離脱している。

ジャニー喜多川の不祥事の前の時点でも。

純烈もメンバー1人が辞めて、補充している。

  プロレスの場合も最近では女子の「スターダム」から5人が辞めて、旗揚げした新団体に合流している。

さらに別の分野だが、漫才師のコンビが解散してピン芸人になったり、落語芸術協会から落語協会に移った噺家もいる。

当然、迷って悩んだ末の結論だったはず。

他人は最終的に面倒を見てくれる訳でもないし、責任をとってくれる訳でもない。

自分の主体性で判断し、決断すれば後悔はない。

  メンディー自身は未だ具体的な活動の予定やスケジュールは入っていない、と本人は語る。

部外者には彼の軸足が分からない。

それでも批判はすべきではない。

彼が失速して、低迷して、芸能界から姿を消しても、それは本人の器量や才覚がそれまでだった、という事実に尽きる。

彼の第二章のプロセスを見ることとしたい。