令和の大谷狂想曲 | 硝子の中年のブログ

令和の大谷狂想曲

  大谷問題がなかなか収束しない。

勿論、この世紀のスキャンダルをマスコミが視聴者の野次馬的好奇心を煽って頻繁に報じているから、沈静化するはずもないが。

色々な角度から言及できる。

根本的には水原一平の非道・外道の醜悪な犯罪だが、大谷自身も甘かったと言える。

性善説を信じていた、という意識及び心理に尽きるが。

この件については、3/21と3/23に、このブログに私見を記したが、その後に判明した事実もあり、従来の想定とは相当に事態及び付帯状況が変わったので、改めて自説を述べたい。

  時間を遡れば、水原という通訳を日本ハムという球団が雇用したこと自体が不適切、という指摘も可能と言える。

身辺調査が不十分だったということである。

相応しい人物ではなかった。

その当時に違法ギャンブルに係わっていなかったとしても。

  そして、渡米してエンジェルスに加入した時点で、銀行や住居などの手続きを水原と一緒に行い、彼がパスワードなどの個人情報を知り得たことである。

結果論かもしれないが、面倒でもグラウンドの上、ボールパークの中の野球の通訳と、それ以外の通訳を別に雇用すべきだったと思える。

再三、指弾するが一極集中は芳しくない。

どの分野にも言える。

これもリスクマネージメントである。

  今回は最悪の結果として露呈した。

水原は運転手は勿論、パシリのような雑用係的な仕事もこなしていた。

昵懇になり過ぎるのも良くない。

やはり同居する家族がいて、その家族に銀行その他の生活上の手続きを担当してもらうことが最善なのでは?

語学力の有無や優劣は別の因子として。

要するに「血は濃い」ということである。

少なくとも、他人よりも。

マフィアの絆ではないが。

  今回は代理人の責任を問う、巷の声も聞かれる。

私は具体的な契約内容は知らないし、勿論素人だが一般論で言えば、代理人は飽くまでも球団と契約するための交渉を担当する者であり、個人的な生活のイロハまで係わったり、助言する立場にはないはず。

そんな仕事まで行えば、体が一つでは間に合わない。

そんな仕事まで請け合うほど暇ではないはず。

それは格下というか、配下の担当者、または別個の契約に基づくエージェントがやる仕事だろう。

  水原の刑期が決まる時点は分からないが、早晩収監されて服役するはず。

米国の場合は懲役はなく、禁固刑だけという情報。

勿論、懲役に相当する英語はある。

Penalservitudeである。

いつの時代から、禁固刑だけになったのか、全く知らないが。

そして、現時点の捜査の対象は銀行に対して損害を及ぼした、国の法律に基づく罪である。

実質的には銀行は預金や財物などを逸失していない。

銀行の信用失墜を招いたという事犯。

具体的な大谷の口座からの送金被害は別のカリフォルニア州の法律と裁判になるが、この罪による量刑が国の裁判に加算されることはないらしい。

つまり、最も重い罪状による量刑が優先されて、他の複数の罪状の量刑はプラスされない。

  本当だろうか?

にわかには信じがたいが。

いずれにしても、このトピックスで未だ当分は静かな時間は訪れないだろう。

多くの日本人が大谷翔平に感情移入して高揚感を得て、ストレスを解放し発散するつもりが、陰鬱な淀みだけが視界に漂う、という異常な混迷に至っている。

不浄と不徳の闇が深すぎる。

  そして、被害額の約24億円という数字は1人の個人が動かせる金額ではない。

水原はドナルド・トランプでも、ビル・ゲイツでも、イーロン・マスクでも、ジェフ・ベゾスでも、ウォーレン・バフェットでもないので

依存症は言い訳にはならない。

自己破産は犯罪ではないが、窃盗は悪質な刑法犯なので。

恥を知れ。

前科者という烙印を背負って、刑期を終えても残りの人生を過ごすことになる。

この金額はイーストリバーに変死体となって浮いていても、おかしくない数字である。