笑点新メンバーを丸裸にする
インターネットの情報では、笑点の林家木久扇の後任が立川晴の輔に決まった。
勿論、フェイクニュースではないという前提だが。
現在51歳。
決して若手ではない。
中堅というか、ベテランと言える年齢だが。
例えば、春風亭一之輔は46歳、桂宮治は47歳なので。
キャリアを検索してみると、兵庫県の生まれ。
1997年に師匠の志の輔に入門。
約27年が経過している。
一番弟子に当る。
関西人がなぜ?と思ったが、当人は東京農大卒であり、東京には馴染みがあった。
因みに落研の出身である。
2013年に真打に昇進。
真打の「定義」については、長尺になるので割愛したい。
過去の分裂騒動の主因でもあるので。
晴の輔は以前に若手大喜利の一人でもあったので、可能性としてゼロではなかったが、やはり候補には上がらないと思えた。
比較的地味な印象でもあったし、大喜利に生かせるような、個性的な裏技や飛び道具を有するとも思えなかったので。
賑やかな、ひな壇的な笑いや仕掛けは宮治が担当するので、反対側のキャラの噺家でもいい、というバランス感覚が働いたのかもしれない。
いずれにしても、知名度は高くない。
落語家というよりも笑点の面子として、伸び代があるか否か?
番組の波長に合致することができるか、戦力になれるか。
その点が不充分であれぱ、三平と同じ道を辿る可能性もある。
忖度はない。
因みに配分としては所属する団体の系統別のバランスも考慮されたはず。
現在の状況は落語協会2名、落語芸術協会3名、円楽党1名、立川流1名である。
私的には後任として、相応しい人材も複数人想定できたが、やはり上記のバランスを考えると、今回は断念するしかないという苦汁の選択だったと思える。
いずれにしても、後期高齢者が二人いるので、早晩引き継がれる時期が訪れるはず。
新陳代謝は不可欠。
私は勿論、晴の輔の落語は聴いていない。
それどころか、志の輔も生は聴いていない。
彼の持ちネタ、得意のネタは知らない。
古典派なのか、新作もこなす二刀流なのか。
この一門では志らくの高座はコロナの前によみうりホール、シアター1010などで複数回聴いたが。
いずれにしても、晴の輔は折角、この上ない機会を得たのだから、これを起爆剤として噺家としての成長を目指すことが必須と言える。
これは盆と正月とカーニバルが一緒に来たような幸運・強運の自乗のレベルと言える。
1億円の宝くじの当選よりも芸人としては上だろう。
勿論、立川流の隆盛にも貢献しなくてはならない。
当面は多忙となり、これまでの生活のリズムが狂うかもしれないが、メンバーとして短命に終わらないことが師匠への恩返しでもあると思う。
少なくとも三平の記録は超えたい。
短期と中長期の視点で観客にも、視聴者にも、プロデューサーにも評価されるはず。
緊張も油断も慢心も阻害要因でしかない。
流石に惰性はないと思うが。
緩く定点観測したい。