大相撲の醜い屈折
本日の大相撲の千秋楽。
「荒れる春場所」通りの展開となっている。
優勝の可能性のある二人のうち、尊富士(たけるふじ)だが、昨日の取り組みで足を怪我した。
歩けずに車イスで退場して、救急車で病院へ向かった。
足首か、アキレス腱か。
いずれにしても、本日の土俵に上がれないことは確実。
子供でも、幼稚園児でも分かる。
それでも、12勝3敗で優勝も有り得る。
不戦敗での優勝は記録上、初めてとか。
しかも、前頭17枚目、幕尻の力士が。
問題はここから。
所属する伊勢ケ浜部屋の親方が壊れて、狂っている。
大暴れしている訳ではなく。
元横綱の旭富士だが。
現在、63歳である。
時代錯誤も甚だしい人物。
今日の土俵に当人を上がらせる、という情報も。
まともに立ち合いをしたら、力士生命が終わる。
ハラスメントという次元ではない。
この師匠は部屋の横綱、照ノ富士についても、大関で怪我していた当時にも無理に出場させて、悪化させて序二段まで落ちた。
そこからの復活は奇跡的であり、詳細は割愛するが。
好角家を相手に語っても、蛇足と言われるだけなので。
仮に休場させていれば、今のような膝の状態にはなっていなかったはず。
大関から陥落しても、幕内に留まっていたはず。
要するに根性論を未だに貫徹する、指導者として完全に失格の人間。
体育会系の悪しき慣習を定年まで続けるはず。
思考回路が昭和のままで、1ミリも変わらない。
科学的なスポーツ理論など、全く眼中にない。
相撲協会の体質自体が拙劣。
結局、何も改善されない。
だから、元白鵬の宮城野部屋のような、不祥事が起きる。
個人の問題や資質に矮小化しては駄目。
部屋制度を全廃しない限り、不祥事は無くならないだろう。
それほど、ドラスティックにメスを入れる必要がある。
理事長以下、彼らは現状の図式を必要悪として捉えていると推量できる。
公益法人を取り消せば、少しは反省するか?
いずれにしても、根本的な解決には程遠い。
視聴者は不快感が拭えない。
関係者は不信感だろう。
国技という文言は外した方が正解だろう。
法令に明文化された呼称ではないので。
不始末の連続には、事態を定点観測する気も萎える。
【追記】
昨日の千秋楽は尊富士の13勝2敗の優勝で終わった。
これを美談にしてはいけない。
この親方は学習していない。
結果的に最悪の事態は避けられたが。
若者の決して長くはない相撲人生を親から預かっている、という事実を認識すべき。
猛省を促したい。
当日はアドレナリンがMAXになっているから、乗り越えられたが、後でツケが回ってくる可能性がある。