タモリと黒部峡谷 | 硝子の中年のブログ

タモリと黒部峡谷

  昨日のNHKの番組「ブラタモリ」だが、訪れた場所は富山県黒部。

この番組は毎回は見ていない。

というよりも殆ど見ていないかも。

今回は黒部なので、一応視聴。

初日は北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅から在来の富山地方鉄道で宇奈月温泉駅へ。

タモリは「宇奈月は初めて」と語った。

マジで!!

未成年であればともかく、後期高齢者が宇奈月初めては拙いのでは?

特にタモリともあろう人が。

 私も昔、一泊した。

勿論、目的はトロッコ列車に乗ること。

番組の撮影は11月上旬で紅葉も見られたが、私は夏季に訪れた。

深いV字谷はスケールが大きく、強く心象に残る。

  番組では年間に30万人が利用する、という説明。

これを多いと感じるか、少ないと感じるか。

私は後者である。

通年ではないが、年間で7ヶ月程度は運行しているはず。

計算すると、1日当り1,428人となる。

やはり、多いか(汗)。

  そして、トロッコ列車の終点は欅平。

今年、この延長が開通して、何と黒部湖に至る路線が一般客も利用可能になるという情報。

不覚にも知らなかった。

ただし、予約が必要なようである。

全く想像もしていなかった。

日進月歩というか、光陰超音速の如しというか。

料金は片道3,500円くらいか?

  検索してみると、何と1泊2日のセットのみで、約13万円とか。

ここでも、バブルが高騰・沸騰している。

一気に気分が冷めた。

費用対効果として、自分の価値基準として。

ここでも、直近の国内の格差拡大と二極化が鮮明に。

因みに宇奈月=欅平の往復運賃が4,960円である。

  予算13万円だと、山から海に目を転じるが、国内でも豪華客船は無理で、大型フェリーで2泊3日のプランは可能ではあるが。

昭和の感覚では、令和は1日も生きていけないようだ。

  前後するが、この延長ルートはガイドが付いて、危険を回避したり、勝手な行動をとらないように指導案内するための、随行としての付帯費用がプラスされている、とも言える。

少人数の単位だから、単価が高くなることは理解するが。

これって、冷静に捉えると、結局は自然破壊までは至らなくても、長いスパンで考えると、自然を脅かすことに繋がるのでは?

このルートは本来アンタッチャブルというか、人跡未踏のままでプロが仕事として、専門家が学術的に観察するための領域・聖域のままにしておくべきでは?

黒部立山アルペンルートも、黒部峡谷も世界遺産には該当していない。

だから、観光ルートを新たに設定しても構わない、ということにはならないと思う。

  最後に、この一帯の名所としては、称名の滝を薦めたい。

勿論、日本の滝100選であり、日本一の落差350メートルを誇っている。

マイナスイオンの飛沫は都会の雑踏を離れて、ストレスを希釈して、自分をリセットするにはベストかもしれない。

淀んだ神経が浄化されるかのような、錯覚に陥る。