・・・・・「395、皆は歩き回ったり、しゃべったりしているが、カリーナはグレッグの横にぴったりくっついて、なるべく目立たないようにしていた。だが男ばかりの中の唯一の女性である以上目立たないでいるのは無理な話だった。もう一人の女性はアぺリチフを取りに行ったようで姿は見せない。しばらくして彼女がグラスをのせた盆をはこんできたが、ちょうどそれと入れ替わりにグレッグがロークルームに行くと言いだした。カリーナは彼をにらんだが、彼はふざけて悲しげな顔をしてみせただけでさっさと出て行ってしまった。{あなたはポルトガル語がすばらしくお上手ですね、セニョーラ}。グレッグのパートナーの一人が話しかけてきた。カリーナがそれに答えようとしたとき、ルイスが手にグラスを二つ持ちえてやってきた。{君のアぺリチフだ}。彼はグラスを差し出した。{ありがとう}。カリーナはルイスが立ち去ってくれえるように心の中で祈ったが、彼はそのままじっと立っている。もう一人の男は気まずそうに断りを言って立ち去った。」・・・・・つづく・・・・・→→→