・・・・・「344、到着したとき、ホテルの前の広場では朝の活動が始まったばかりだった。数人の旅行者が浜辺のカフェで朝食をとってあり、地元の店がぼつぼつ開き始めている。カリーナはハンドバッグを探った。{たしか鍵は渡してないと思うけど。ああ、あったわ}、{君と一緒に上がって、スーツケースをはこんであげるよ}、{ありがとう}。カリーナは彼にキスした。{男の人がそばにいるっていいわね}、{いいだけ?}、{あなたをうぬぼれさせたくないもの}、{いいから、うぬぼれさせてくれ}、{わかったわ}。カリーナはルイスの首に腕を回した。{あなたがそばにいるのはすてきで、すばらしくて、わくわくして、うっとりして、センセーショナルで..........}。彼女は言葉に詰まった。{ほらね! 満足した?}、{いいや}。ルイスは独特のあたたかさでやさしいほほえみを浮かべた。{いつまでたっても満足しない。永久に君を求め続ける}。そのあとは再びカリーナを抱いてキスせずにはいられなかった。やがてルイスは顔を上げて、うめくように言った。{残念だが、どうしてもリスボンに帰らなきゃならない}、{わかってるわ}。」・・・・・つづく・・・・・→→→