ヘーゲル米国防長官は中国に乗り込んでいって、堂々と言うべきことは言い切りますね。
中国を訪問中のチャック・ヘーゲル米国防長官は同日、北京の国防省庁舎で常万全・中国国防相と会談し、「中国は、領有権争いが存在する島の上に一方的に防空識別圏を宣言する権利はない」と語った。 AP通信が8日、報じた。
これは中国が昨年末、日本と領有権を争っている東シナ海の釣魚島(日本名:尖閣諸島)上に防空識別圏を一方的に設定したことを正面から批判した発言だ。
ヘーゲル国防長官は「米国は日中が衝突すれば、日本を保護するだろう」とも述べた。 また、中国の国防費の透明性についても指摘した。
これに対して常国防相は「北京は領土を守るために必要なら軍隊を使用する準備ができている」と反論した。
(朝鮮日報 4/9)
落ち目とはいえ、まだまだアメリカのパワーは強大であり、中国をこのまま放置するわけにはゆかないというアメリカの強い意思を示したものと言えるでしょう。
しかし、それに対して中国は「いつでも武力で対応する」と開き直りましたね。
中国が軍事力をつけて“力を前面に出した台頭”により、日本の周囲も段々以前とは違う状況になりつつあることは誰もが感じてきていることでしょう。
ところが終戦から70年近く経って、今まで日本が無事だったのは平和憲法を掲げてきたからだと思い込んでいる日本人が多いことに正直に驚いています。
「水と安全はタダだ」という言葉が一昔前流行ましたが、未だに大多数の日本人がそう思っているようですね。
日本が今まで無事だったのは日米安保条約でアメリカが日本の後ろで睨みを利かして控えていたことと、強大な軍事力を持った国家が周囲に現れなかった事が幸いしていました。
しかし、今は完全に状況が変わりました。
すぐ横に中国という強大な軍事国家が現れ、日本と領土問題でぶつかっており、アメリカが忠告しても「いつでも軍事力で対応する」と反発してきています。
こういう状況の中で日本人が自国を守って独立を維持してゆくためには、「それなりの代価を払ってでも国を守る」という断固たる意思を持たねばならないでしょう。
安全はタダではありません。
日本を守るために「日本人が血を流すのは嫌だから、アメリカが来てアメリカの若者が血を流して日本を守ってくれ」と言うのでしょうか?
最近の日本での集団自衛権行使をめぐる国会議員の発言や反対運動を見ていると、日本はこれから生き残れるのだろうかと危惧せずには居られません。
「国民が守る意思の無い国」を他国がどうして守る必要があるのでしょうか?
その点では韓国民や中国民、さらに北朝鮮国民のほうがはるかに日本国民より勝っています。
少なくても彼らは自分の国を守るために武器を持って命がけで戦うことに躊躇はしないでしょうから。
戦争は誰だって嫌だし、やるべきものではありません。
しかし、だからと言って「私は戦争を憎みます!平和を愛します!」と唱えていたらどこからも侵略されず平和が維持できるなどと考えているほうがはるかに危険だし、時と場合によっては「犠牲を払う覚悟」がなければ相手から舐められて蹂躙されるだけでしょう。
『今までが平和だったから、これからも平和だろう』なんて、単に運が良かっただけの話で妄想に過ぎない事がこれから実証されてゆくと思いますよ。