11月6日、穏やかな日差しの中、
国道399号線を北上した。
なだらかな稜線が、寄せては返す
波のように遥か遠くまでつらなっている。
山並みは、山波か?
季節柄、とても華やかな山波を
眺めながら、ハンドルを右に、左に切る。
紅葉狩りの季節にもかかわらず、
ほとんど車とすれ違うことはない。
それは、ここが、
福島第一原発から20キロ圏の縁
に当たるからだ。
国道から脇道に入る林道などは、
ところどころ、その入り口に
「警戒区域・進入禁止」という看板を掲げられ、
人が踏み込むことを拒んでいる。
峠に差し掛かったところで、
1台の車とすれ違った。
屋根に小さなドームのようなものをのせた
ワンボックスカー。
移動モニタリングカー。
この辺りは、いまだに5,6μSv/hぐらいの
数値はでるのだろう。
そして、写真の地にたどりついた。
飯舘村「長泥」
路肩に車を止めて、車外にでる。
本来ならば、大きく息をして、
澄んだ空気を胸いっぱいに収めたいところだが、
無意識に、息を殺してる。
そそくさと写真を撮り、車に戻る。
警視庁のパトカーが追い越して行った。
横浜ナンバーのレンタカーは
怪しさ満載だろうに、職質をかけることもなく、
ゆっくりと遠ざかっていく。
僕は、ここに来る必要はまったくなかった。
ただ、来たかった。それだけのこと。
今週末は、また別の行きたいところへ出かけよう。