こんにちは。
ハワイとロサンゼルスのTLC for Kids代表、船津です。
世界中のIT企業、エンジニアリング企業からひっぱりだこなのがインド人です。
インド人には理数系に強い人が本当に多いんです。
インド政府が2008年に発表したデータによると、NASAで働く科学者の36%がインド人。マイクロソフト社の職員の34%がインド人。米国の医師の38%がインド人。英国の医師の40%がインド人だそうです。
インドは毎年100万人に及ぶ優秀な理数系人材を輩出すると言われています。
まあ人口も12.5億人と多いですから、当然かもしれませんが、アメリカで生活していると実感としてインド人医師やエンジニアが多いことに驚かされます。
特にIT企業がひしめくシリコンバレーはインド人だらけです!
世界中で不足しているエンジニア需要をインド人が一手に引き受けているという感があります。
さて、中でも理数系で世界トップクラスの難関校と言われるインド工科大学の学生は世界中の企業から熱い注目を浴びています。
世界的IT企業の多くが優秀な人材を採用するためにインド工科大学を訪れるそうです。
ちなみにグーグルの現CEO、サンダー・ピチャイ氏はインド工科大学出身です。
インドは伝統的に頭脳労働者が尊敬される社会です。
職業序列は 1)エンジニア 2)ドクター 3)科学者 4)経済(ファイナンス)と理数系で占められています。
当然、インド人の親たちは序列トップで、社会的地位の高いエンジニアに育てることを目標に子育てをしています。
でもどうしたら理数系に強い子どもを育てられるのでしょうか?
その答えが「暗算教育」です。
日本でかけ算と言えば九九ですが、インドではもっと大きな数字、例えば19×19まで暗記させるのが一般的だそうです。
また授業では計算機を使わないことはもちろん筆算もなし!
どんな複雑な計算も「暗算」で解けるように指導するのです!
暗算教育は幼稚園のかけ算から始まり、小学、中学、高校と学齢期を通じてみっちり訓練されていきます。
そして高校卒業時には、どんな計算でも、瞬時に、正確に、暗算で解けるように教育されるのです。
私の知人のインド人のエピソード。
彼は高校2年に受けた「会計学」のテストで、ある企業の一年分の決算資料(貸借対照表、損益計算書、総勘定元帳)を30分間で、しかも計算機なしで作らされたそうです。
さらに!特筆すべきがインド人の暗算の柔軟性です。
インドでは多くの暗算テクニックや計算トリックが考案され、家庭や学校で指導されています。
日本では教科書に書かれている通りに計算することが要求されますが、インドでは様々な方法を組み合わせて、合理的かつ簡単に答えを導き出す「工夫をすること」が重視されるのです。
例えば「4+9+8+1+2+6=」という問題。
ほとんどの日本人は正直に頭から順に数字を足していきます。
4+9=13、13+8=21、21+1=22、22+2=24、24+6=30 という計算をします。
これではあまりに工夫がなさすぎますね。
インド人は頭から計算するという発想はせず、切りの良い組み合わせを見つけようとします。
すなわち「4+6」「9+1」「8+2」という組み合わせです。
すると10が3つで「30」という答えを簡単に得ることができます。
「どうしたら面倒な計算をせずに答えを導き出せるか!」インド人の頭の中にはこの暗算思考が古代から脈々と継承されているのです。
ここで明確にしておきたいのが、インド人の頭脳を支えているのは「暗記」ではなく「いかに工夫して簡単に暗算できるか」という「思考習慣」であることです。
機械的にかけ算九九や公式を暗記するのではなく「どうしたら楽に暗算できるか」という頭の使い方をしていることが「理数系頭脳」の土台を作っているのです。
考えてみれば日本の「そろばん」も暗算教育です。
そろばん経験者に理数系に強い人が多いのは周知の事実です。
計算機や紙を使わずに、頭の中で複雑な計算ができるように訓練する。
これが高度情報時代に求められる「理数脳」を作る秘訣です!
世界標準を目指すご家庭では「暗算教育」をお勧めします!
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勉強ができて、人に好かれて、心の強い子が育つ!