こんにちは。TLC for Kids代表船津徹です。
研究者気質だね!
スポーツの素質があるね!
音楽の才能があるね!
気質、素質、才能、どれも人の能力を評価する時に何気なく使っている言葉ですが、意味を明確に使い分けている人は少ないと思います。
「強み作り」は、どの子にも備わっている三つの特性、
1) 性格的特性=気質(例:優しい)
2) 身体的特性=素質(例:背が高い)
3) 技能的特性=才能(例:リズム感がある)
の中から「優れた部分」を見極めることからスタートします。
たとえば、優しい気質で、背が高いという素質があり、リズム感が良いという才能を持つ子でしたら、どんなことに向いているのか、直感でわかりますね。
私が親でしたら、その子にダンス、演劇、バレエなどを紹介して「強み」を作ってあげるでしょう。
●気質の見極めが習い事の伸び代を決める
子どもの強み作りを考える時、カギを握るのが「気質」です。
多くの親は、「身体が大きい」という身体的特性や、「リズム感が良い」という「技能的特性」を伸ばそうと直感的に考えると思います。
子どもの性格面の特性である「気質」については、「強み」というよりは、むしろ「弱み」として捉えているケースがしばしば見られます。
しかし、子どもの「強み作り」を進める上では、性格的特性である「気質」の中から良い部分を特定することが不可欠です。
その理由は明快です。気質に合っていないことは「楽しめない」からです。楽しめなければやる気にならない。やる気にならなければ長続きしない。長続きしなければ強みにならないのです。
「身体が大きい」子は、一見してスポーツの素質があることがわかります。しかしこの子の気質が「優しい」場合、相手を打ち負かすことが求められる競技を「心から楽しめない」のです。楽しめなければ、「やる気」が出ず、自発的な意欲で向き合えませんから、「伸びしろ」が小さくなってしまいます。
同様に、活発な気質の子をピアノ教室に入れて長時間座らせたり、マイペースな気質の子をサッカー教室に通わせても、「気質」に合っていないため上達ペースが(気質に合っている子よりも)遅くなりがちですから、自信につながらないのです。
これとは反対に「負けず嫌い」という気質の子であれば、たとえ身体が平均よりも小さいというハンデがあっても、勝ち負けがつく競技スポーツに従事させれば活躍できる可能性は高まります。
気質を見極めて、気質に合った環境を提供してあげると技能習得が早く、結果として「強み作り」が成功しやすいのです。
強み作りは「気質の見極めから」。子どもの気質に合わない環境に入れても精神的なストレスを与えるだけなのです。
強みを作りというのは、気質にあった教育や環境を与えて、才能(技能)を高いレベルへ引き上げることなのです。
●生来子どもに備わる気質を最大に活かす!
気質というのは心理学用語で、人間の性格の中心にある精神・感情面の傾向(強弱)のことです。「活発・おとなしい」「おおらか・神経質」「頑固・飽きっぽい」など、生まれつき備わっているものであり、基本的には一生変わりません。
性格もほぼ同じ意味で使われますが、性格は家庭環境、親の育て方、育つ土地、学校環境、子ども自身の努力や経験によって変わることが珍しくありません。ですから子どもの性格を変えたければ環境を変えてあげればいいのです。
たとえば、海外で育つ日英バイリンガルの子どもは、日本語と外国語を話す時に性格がガラリと変わることがあります。日本語を話す時は物静かで優しい雰囲気の子が、英語を話す時はアグレッシブで直接的になったりします。
環境(集団社会)に適応するために子どもは性格を作り上げていくのです。子ども生来の気質のまま、うまく環境に溶け込めればベストなのですが、多くの場合、自分が属する集団社会に調和するために、ありのままの自分を少しだけ変える作業が必要になります。
環境が変わった時に子どもの性格が変わったという経験、あるいは親である自分自身が、引っ越し、進学、就職などで新たな環境に適応する時(集団に調和するために)自分を少し変えるという経験をした人は多いと思います。
「うちの子は内弁慶で、外ではいい子なのに家では暴れん坊なんです」というのも、子どもが自分が属する環境に適応するために(外では)性格を変えているために起こる現象です。
気質は変わらないが、性格は環境によって変わるのです。子どもの気質を見極める時は、環境に合わせるために形成された「性格」と混同しないように注意してください。
気質は子どもが一番リラックスしている時、安心できる環境、すなわち家庭にいる時に現れるのが自然です。
親子関係が良好で、子どもが親を信頼していれば、「家庭で過ごしている時の様子」に子どもの気質が隠れています。
子どもが遊んでいる時、何かに集中している時、どんな様子なのか、何をするのが好きなのか、行動にどんな傾向があるか、観察してみましょう。
子どもが小学生以上の場合は、乳幼児期にどんな性格的な特徴があったのか、思い出してみてください。
甘えん坊でお母さんから離れられなかった、音楽が流れると身体を動かしていた、何時間も一人で黙々とブロックを作っていた、話好きで知らない人にどんどん話しかけていた、活発でしょっちゅう怪我をしていた、そんな子ども時代のエピソードの中に「気質」が隠れています。
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