建築家への憧れ | ある建設コンサルタントの日記

建築家への憧れ

 今でこそ、僕は土木の世界にドップリつかっているが、
実は昔は建築家になろうと思っていた時期がある。

 高校2年生のころ、
漠然と僕は建築がやりたいと思っていた。

 決定的なきっかけなどはなかったと記憶している。
今思えば、建築が持つ、
どことなくアート的な雰囲気に憧れたのかもしれない。

 当時の僕がとっさに描いた構想はこうだ。
 「美術を勉強→どこかの芸大の建築学科に入学→建築デザインを勉強→建築家デビュー」

 が、元々理系クラスに属していた僕は、
その後、物理や数学がだんだんと面白くなり、
力学的な解析の仕事ができる土木の仕事も気になってきた。

 建築の道か土木の道か?

 この「建築or土木?」を迷っていた時期は、
自分の人生の中でも一番進路に悩んだ時期
といっても過言ではない。

 人生で初めて「ナニを優先すべきか?」を考えた時期。

 結局、僕は、力学が持つ独特の世界観の面白さと、
幼い頃からの「やはり川が大好き」という想いから、
土木への道を進むことにしたのである。


 そんな僕だから、今でも、建築への憧れがある。
というか、強い憧れを持っている。

 建築関係の友達も何人かいる。

 建築家が書いた本も何冊か持っている。

 建築雑誌が大好きだ。

 家にはフランク・ロイド・ライト
デザインの照明「タリアセン」がある。

 それでも、
土木の道に進んだコトを
一度も後悔したことはないコトを
僕は自身誇りに思っている。

 建築も好きだけど、
土木は大好きなんだな。これが。

 ただ気になることが。

 建築家が主人公のドラマはあっても、
建設コンサルタントが主人公のドラマはない。

・・・結構かっこいい仕事してるよ、僕たち。

 どこかのテレビ局さん、
土木技術者をメインにした
月9ドラマなんてどうですか?

 同じ「構造物」という言葉が使われ、
時には同じ材料が用いられ、
また同じ「建設」という言葉で
ひとくくりにされてしまうこともある両者の間には、
単なる言葉以上の境界がある気がする。

 少し昔にダムを舞台にした映画
「ホワイトアウト」ってのがあった。
話を聞いたときは、内容よりもダムが舞台だという
それだけで少し胸がアツくなった。

 なんか土木の価値観やイメージを変えたい今日この頃である。