さあ、角萬のトリ。

自分の中では一番のお気に入りがここ。

 

 

「向島 角萬」

 

角萬4家の中でも、一番ぶっ飛んでいる。

 

その強烈キャラで、向島のファンは他の角萬に浮気しない。

むしろ、他の角萬では物足りなく感じてしまう。

 

“冷やし大肉南”

 

ここも呼び名が異なる。

“ひやにく”、“ひやだい”でも通じるが、

ここの常連からすると、

「一見か、竜泉流れの客だな。」とすぐに分かる。

 

 

ここは、先代のおじいちゃんとおばあちゃんの時代が面白かった。

特に店を切り盛りするおばあちゃんが、客に厳しかった。

 

どんなに混んでようとも、

おばあちゃんが注文を聞きに来るまで、

客はおとなしく待っていなければならなかった。

(自分の最長記録は、着席から1時間半後に注文を聞きに来た。)

 

このルールを知らずに、

「すいませ~ん、注文!」

とかいっても、おばあちゃんは聞こえないふりをする。

あまりにしつこいと、

おばあちゃんから一喝された。

 

 

その代わり、常連には優しかった。

 

しばしば

先に注文した客を飛び越して

自分のが先に出てくる。

 

こっちとしては「まっ、いっか」だけど、

先を越された客からの冷たい視線を浴びながら、蕎麦を食うことになる。

客が文句を言っても、おばあちゃんはとぼけるので、相手にならない。

こっちも、おばあちゃんと一緒にとぼけて蕎麦をすする。

 

常連と一見さんの扱いの差は凄かった。

なので、おばあちゃんに顔を覚えてもらえると嬉しくなった。

 

現在、このおばあちゃんの孫(娘)がたまに店を手伝っているけど、

隔世遺伝のせいか、どこかおばあちゃん入ってる。

これからの成長が楽しみだ。

 

 

さてきた。

 

まず量は、向島が圧倒的に多い。

そして蕎麦が一番太いのもここ。

他の角萬は、どちらかというと平打ち系の太さだけど、

ここは四角形の太さ。

 

「蕎麦は飲み込むもんだ!」

と勘違いしている奴は、

ここでそれをやると窒息死する。

 

 

もちろん具材も一番多い。

 

 

そして汁も濃い。

 

梅田もかえしの強さが凄いが、

梅田の場合は醤油が強い。

ここは昆布の強みが前面に来る。

 

そして向島だけの特徴。

 

”冷やし”なのに、全然冷えていないこと。

湯気が出てることも珍しくない。

 

この辺のテキトーなところが下町。

そのうち冷えるだろっ、てな感じで

自然に冷えるのを待ってるかのよう。

14:00過ぎに行けば、冷えたやつが出てくる。

 

「冷たくない」とか文句いう奴は、

ここらじゃ”野暮”っていう。

野暮な客は、ここではお呼びではない。

 

冷たくない“冷やし肉南”

サイコー!

 

角萬コンプリートの旅終わり。

 

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向島 角萬

東京都墨田区向島3-1-5

03-3622-7470