だって今日は十五夜だ。
すぐ地下鉄に乗るのはもったいない。
青山一丁目から赤坂駅までは歩けそうだ。
正太郎の芝居を観終えて
草月ホールを出ると
劇団のみんなと別れて
赤坂駅まで歩くことにする
青山通りのわき道から赤坂へ向かった。
赤坂駅は、この学校のもっと向こうにあるはずだが、
道は赤坂見附の方へ湾曲しながら近づいている。
それにしても
梅雨はどこへいったのだろう。
湿った空気もどこへやら。
そういや、月も見えない。
見附の駅前からの赤坂駅はよく知った街並みだ。
知らない道を歩きたい。
引き返して、青山通りまで戻り、
ちょっと不安だが
坂を下ってみることにする。
また傾斜しながら曲がっている。
なんだかまた別の方へ行きそうだが、
これでいいだろう。
坂下のコンビニで、
缶ビールを買う。
路上で、プルタブを押し込むと
炭酸の気泡が
喉を冷んやりさせた。
帰宅を急ぐ女の人が買い袋を
揺らして過ぎる。
時間貸し駐車場が、
暇を持てあまし
雑居と住宅を貫いた
高層ビルが向こうに現れた。
すると
電信柱と電線と
ちぎれた雲も
発光させて
建ち並ぶ人工物に
添えるように
満月が、出た。
はじけた雲を
たゆらせて
まあるい月が
四角い町を
照らしてる
駅のゆくえは、月のもと
缶のビールが
心地、酔い。
あの向こうは
せわしく、行き過ぎ
にぎわい、忙しく
あわてて、いることだろう。
路地を曲がり
もうすぐ、
そっちへ向かうだろう。
空っぽのアルミ缶を
カバンに詰めると
へこんで
乾いた音がした。
建物の間を
すり抜けて
月が、
僕についてきた。
本日も訪問ありがとうございます。
前回のYouTubeどぶろぐTV
の反響が興味深かったです。面白いことはすぐにやりたい質です。
それからまた、街歩きモノをどぶろぐで書きたいのですよね。
今回は「散歩散文」です。
では、また。


