外国人犯罪と実習制度への批評について | 気分飄々

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端くれキャリアカウンセラーの日常顛末記



力になりたい。でも自分も自分のことで悩む。そしてだからこそ寄り添える。

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漂の字 談じます。

 

5月に外国人犯罪のニュースが続いた時期があった。

その中の一つに茨城県だったか?押し込み強盗みたいなのがあって、それがベトナム人だったとか。

 

で朝のワイドショーとかニュース番組でコメンテーターとかひな壇にいる人が「実習生による犯罪が多いですね」などと判で押したように言って来る。

で、「安い賃金」「劣悪な環境」なんてことを添えてくるんだ。

 

実習制度に関わっている者としてこれがどうも引っかかる。

現在の実習制度では特別な合理性のある理由がない限り、基本的に同じ職務を行う日本人社員と同額でなければならない。

差が生じるとしたら彼らに対する日本語教育や社宅、寮などの受け入れ態勢を整えるためにかかっている費用分を差し引いた分である。

 

賞与、退職金といったものを同じく支給しているかはその企業ごとの判断によるが、少なくとも給与ベースでは大きな差はないものだ。

 

劣悪な環境というが、団体受入れ型で受け入れていれば定期的に監理団体のチェックが入り、改善がみられなければ通報される可能性だってある。

 

劣悪な生活環境に「彼ら自身」がしている場合だってある。

こういう実態をちゃんと理解せずに、一部の断片的なそれも恐らく古い知識で評している。

 

これ、どうなんだろう?

 

俺、すごい不満。

 

実習生による犯罪や失踪が本当に多いのならそれは否定しないけれど、その背景はさまざまで、制度そのものを糾弾する、そうした批評と違うはず。劣悪な就労環境、低賃金というのとは違うはずだ。

 

なんなんだろうな。こういうことを言う人たち。

 

もっとちゃんと実態をつかんでから批評してくれないと、制度に関わっている人が犯罪の原因を生み出している印象を世間に与えかねないよ

 

漂の字 ようやく育成就労への審議が可決したみたいだけど、こういう誤った周囲の見方も正していかないと、関係者、関係機関とは全く関わりのない匿名でしか発信できないエセ評論家どもから足を引っ張られかねないよ。